落下 ページ20
「よし、終了」
あたしは伸びをして、ふんぞり返る。
そして、ふんぞり返り過ぎて
「ぅわあ!?」
後ろに落ちた。
「ってて・・・」
思いっきり頭を打った。
ふんぞり返り過ぎて、椅子から落ちるなんて聞いた事がない。
前代未聞だ。
某アニメで頭が重すぎてふんぞり返った時に倒れたお爺さんは居たが。
「A君」
首領は横を向きながらあたしの名を呼ぶ。
「首領、貴方は何も見ていません」
あたしは椅子から落ちるなんて失態を早く忘れてほしくて、慌てて首領に云った。
だが、首領は
「ああ。私は何も見ていない。
伸びをして椅子から落ち、スカートの中が見えているA君何て見ていない」
「なっ」
あたしは慌てて立ち上がり、スカートを押さえる。
きっと今のあたしの顔は林檎のように真っ赤なのだろう。
椅子から落ちるのを見られただけでも恥ずかしいのに、スカートの中まで見られていたなんて。
これはキュロットだから見えない。
だが、そう云う問題じゃない。
ああ、穴があったら入りたい。
恥ずかしさで死にそう。
寧ろ誰か殺して。
だが、どうせ殺されるならちゅやに圧死されたい。
それなら余り血が出なさそうだから、片付けが楽だろう。
ああ、でも死ぬまでに時間が掛かるから厭だな。
なら、姐さんの夜叉はどうだろう。
頸を斬れば一瞬だ。
否、あれはダメだ。
血が出すぎるから、掃除屋の人が大変だ。
じゃあ、Aは?
アイツの異能なら、血も出ないし宝石になるからマフィアのプラスになる。
否、やっぱり厭だ。
アイツの部下なんて絶対に成りたくない。
アイツの部下になるくらいなら、太宰と心中する。
「首領、何処かに楽に綺麗に疾く殺してくれる人は居ませんか?」
「居ないだろう」
「・・・・・・ですよねぇ」
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笹山花音(プロフ) - コメント有り難うございます!!面白いなんて、嬉しいです。 深紅の瞳、読みました!とても面白くて、続きが気になる作品ですね。 (2017年4月1日 18時) (レス) id: 33f32af820 (このIDを非表示/違反報告)
紅月(プロフ) - すごく面白いです!!!!更新頑張ってください! (2017年3月31日 23時) (レス) id: 97c5c84046 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:笹山花音 x他1人 | 作者ホームページ:
作成日時:2017年1月22日 21時