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降格 ページ15

「銀」

昇降機の前までいくと、未だ銀と岡野さんと佐藤さんが居た。

二人はもう復活した様で、銀と話してた。

「岡野さん、佐藤さん、先刻はご免なさい。

痣とか大丈夫?」

「はい」

「問題ありません」

二人は表情を変えずに答える。

「そう、なら良かった。

銀も、二人の事診てて呉れて有り難う」

銀は頷くと、あたしに武器を返してくれた。

お礼を云って受け取り、仕舞う。

「あたしは此れから任務に行くから、宜しくね」

「任務に行くって」

「また幹部だから、宜しくね」

あたしは微笑んで、岡野さんの手からナイフを奪う。

先刻までのあたしは裏切り者。

きっとあたしを殺して手柄を得る心算だったのだろう。

「駄目だなあ。

殺気が隠しきれてないよ?」

あたしは微笑んで云うと、昇降機に乗り込んだ。

昇降機の扉が閉まる直前に、岡野さんが隠し持っていたもう一本のナイフをあたしに投げるのが見えた。

銀が小刀で叩き落としたけど。

「A、彼は貴方が幹部に戻ったと知って居ながら、貴女にナイフを投げた。

何如する」

静かな昇降機の中で銀が問う。

「あー、何如しようね。

首領に報告しないと駄目だよね」

面倒臭い。

あたしはポケットから携帯を取り出し、首領に電子書面で先刻の事を報告する。

A昇降機前の見張りから、ナイフを頂きました

A岡野さんは私が幹部に戻ったと知って居ます

A話すのが面倒だったので、そちらに伺う前に鳩尾を殴り付けました

送って数秒の内に、返事が来た。

中年ロリコン野郎君は何如したいの?

しまった。

名前の表示を変えないと。

A何如したらいいか判らないので、お訊ねしたのですが

首領じゃあ、昇降機前の見張りから、降格させて事務所の書類仕事をさせよう

A判りました

残念、岡野さん。

首領の執務室の階の警備は非能力者にとって名誉だったのにね。

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設定タグ:文スト , 中島敦 , 太宰治   
作品ジャンル:アニメ
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笹山花音(プロフ) - コメント有り難うございます!!面白いなんて、嬉しいです。  深紅の瞳、読みました!とても面白くて、続きが気になる作品ですね。 (2017年4月1日 18時) (レス) id: 33f32af820 (このIDを非表示/違反報告)
紅月(プロフ) - すごく面白いです!!!!更新頑張ってください! (2017年3月31日 23時) (レス) id: 97c5c84046 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:笹山花音 x他1人 | 作者ホームページ:   
作成日時:2017年1月22日 21時

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