ティモッテオと対面 ページ11
ボンゴレファミリー9代目ボス、ティモッテオは黒塗りの高級車の席上で手足を組み、思考に耽っていた。
一週間ほど前にとある支部から本部へと報告された一件。
それは、ティモッテオの子どもがいるから面会させて欲しいとの内容であった。
場所はイタリア南部、活気溢れ栄えた街から外れたスラム街。
この一報に守護者達は眉根を寄せた。
これは罠ではないか、9代目の年齢を考えるとこの子どもというのはでまかせなのでは、敵対ファミリーの策略では…など、様々な憶測が交わされる中、ティモッテオはボスの顔をして力強く言った。
「わしは会うつもりじゃ」
自身に備わっている超直感もそう言っている。
その子どもに会うべき、いや会わなくてはならないと。
それに何より、
「会ってみればそれですべてわかるだろう」
今度は茶目っ気を含んだ目をして言い切ったティモッテオに、守護者を代表してコヨーテ・ヌガーが大きく息を吐いた。
まったく、9代目は…。
そして現在に戻る。
「お会いできて光栄です！ 9代目！」
わしのすぐ近くには母親と思われる白髪混じりの茶髪と濁った茶色の目をした女性と―――――ひたとこちらを見据える黒髪に真紅を潜ませた少年。
いや、少年ではないな？
一応の確認としてちらと横を見、彼が頷いたので確信を得る。
どうやらこの子どもは幻術を駆使して少年の姿をとっているようだ。
一人でもいいから護衛を連れて行ってくれというコヨーテ・ヌガーの必死の懇願を受け入れたティモッテオは守護者の一人、霧に属するクロッカン・ブッシュを選んだ。
長年ティモッテオの霧の守護者として暗躍してきた彼の幻術の腕は確かなため間違いはない。
ではやはり……これは罠か？
「これが9代目の息子です！」
ぐい、女性に背を押されたがよろけた様子もなく少年の姿をとった子どもはわしに一歩近づいた。
子どもは何を言うでもなく、ただわしの瞳を無言のまま見つめた。
その燃え盛る炎の如き真紅を覗き込んでみると、なんと澄みきっているのだろうか！
あまりにも澄んだそれから読み取れたのは、わしに対する純粋な興味と警戒だけだった。
「必ずっ、必ず10代目になるようにと�召僕獲茲垢詭召鮃佑─�XANXUSと！！ 名づけました！」
「XANXUS…」
名を呼ばれても、少年の姿をとった子どもはわしから目を逸らさなかった。
『(この爺様、栗色のすーつを着ておるのぅ………もんぶらんを食したくなってきたぞ)』
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霽月(プロフ) - 珠美さん» はじめまして! お褒め頂き光栄です。ありがとうございます! しっかり頑張りますね。 (2015年9月10日 0時) (
レス) id: 83e6391475 (このIDを非表示/違反報告)
珠美(プロフ) - はじめまして、すごく引き込まれました｡続きが気になります、身体に気を付けて、頑張ってください。 (2015年9月6日 17時) (レス) id: fade1e24b8 (このIDを非表示/違反報告)
霽月(プロフ) - 桜みるくさん» 閲覧頂きありがとうございます!わたしなんてまだまだですよ(笑)お褒めの言葉を頂いてしまったので是非とも頑張らせていただきますね。 (2015年7月26日 9時) (レス) id: 25f10af713 (このIDを非表示/違反報告)
桜みるく(プロフ) - 今日初めて読ませて頂きました！とっても面白いですね(*´ω｀*)羨ましいです……私もこれくらいかけるように……笑笑(*´-`)冗談は置いておいて……面白かったので続きを楽しみにしてす！頑張ってくださいな(*´∀`)♪ (2015年7月26日 6時) (レス) id: 3a3c083b04 (このIDを非表示/違反報告)
霽月(プロフ) - マシマロさん» きゃあ、お久しぶりです! 今回も読んでくれてありがとう!!これからがリリアちゃんのはちゃめちゃ人生のスタートになるので注目やで!! (2015年7月24日 11時) (レス) id: 25f10af713 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霽月 | 作成日時：2014年10月13日 19時
