8 ページ8
「では、家では何と呼ばれてるんですか?」
「淳太くん、て呼んでます。時々、どさくさに紛れて、呼び捨てにすることもありますね」
え?
びっくりして淳太くんの方を向くと、ニコリと頷いた。
びっくりはしたけど、納得。
確かに、昔から二人のやりとりは熟練夫婦みたいで心地よかった。
「神ちゃん、どうしたん?」
グラスを置いて、こっちを見た淳太くん。
俺に向けられる瞳も、優しい色をしている。
この人たちになら、話せるかも。
実は、誰かに聞いて欲しかったし、慰めてほしかった。
俺の気持ちは本物やったと、誰かに認めてほしかった。
お前は悪くないって、言ってほしかった。
大丈夫って、言ってほしかった。
「淳太くん、」
たぶん俺、思い詰めた顔してた。
背中にあったかい手が回ってきて、寄り添ってくれる。
優しく摩ってくれる手のぬくもりに、心が溶かされてくような感覚を覚えた。
「前の店やめた理由、聞いてくれる?」
俺の言葉に、3人は優しく微笑んだ。
のんちゃんに包まれて、大人な2人に頭と背中を撫でられて。
優しさに包まれて、ひとしきり泣いたら、スッキリしたような気がする。
今日はやっと、よく眠れそうな気がして、笑ってみんなと別れた。
そしてこの後、1人泣きながら歩いていた帰り道で、俺は運命の出会いをした。
425人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はみちゃん(プロフ) - お互いに書くと描くだけど、刺激しあえてとてもよい縁をいただけました🥰こちらこそこれからもよろしくね💚🫰🏻 (2022年11月20日 10時) (レス) id: 953c15c47b (このIDを非表示/違反報告)
7129(プロフ) - はみちゃんさん» がんばってる所を描くとはちょっと違うんだけど、最後に赤くんに最高の幸せが降り注げばなぁとこんな形にしてみました💚二人の関係はこのままいってほしい!はみちゃんの絵と感想のお陰で、毎日の更新すごく楽しかった💕これからも仲良くしてね🥰 (2022年11月20日 9時) (レス) id: f02b13cfb6 (このIDを非表示/違反報告)
はみちゃん(プロフ) - あの時の感想がこうしてお話になっているのに感動してます……✨7ちゃんありがとう!!頑張って精一杯アピールしてるのに気づいて貰えない赤くんが幸せになってとてもとてもよかった。なんとお礼を言ったら良いのか😭素敵な作品をありがとうございます🥰 (2022年11月20日 9時) (レス) @page48 id: 953c15c47b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:7129 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=7129
作成日時:2022年10月29日 17時