Colorful stories 6（W.短編集）

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「なんでしげにそんなん言われなアカンの⁉︎」
「神ちゃん、それでもええよ」


言い合いを止めてくれたのは、流星の優しい声。
頭を撫でながら、優しい眼差しを向けられる。
あまりにまっすぐで、目を逸らしたくなるけど、ちゃんと向き合わなあかん。
流星の視線を、真正面から受け止める。


「好きにさせるから。軽い気持ちでも、付き合ってくれる方が俺は嬉しい」

「ええんちゃう」

吐き捨てるように言うて、しげは楽屋を出て行った。


「やっぱりしげには任せられんわ。これ以上、神ちゃんが傷つくとこ、見たない」

強引に腕を引かれて、抱きしめられた。








それからというもの、しげが冷たい。
もともと俺らはベタベタするタイプちゃうけど、ここまであからさまやと傷つくわけで。


「神ちゃん、今日ご飯行こ？」
「…あ、いや…」
「望も呼んでるから」

流星は、煮え切らない俺にもイライラなんてしない。
いつも俺を気遣ってくれて、落ち着かせてくれる。

流星を好きになれたらええのに。
どうしてしげやないとあかんのやろ。



3人でのご飯は、やっぱり居心地がええ。
のんちゃんは流星の味方で、流星とのことを勧められるのかって構えてたのに、そんなことなくて。

「それは神ちゃんが決めることやろ？話なら、いくらでも聞くで？」

なんて、いつも通りハグしてくれる。
それをただ黙ってポケーっと見てる流星。

それも流星らしくてのんちゃんらしい。

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