keep your doubt（JW赤×緑） (ページ27)

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明日こそしげと話したい。
でも、メールするには遅い時間。
明日の朝、連絡しよう。

そんなこと考えながら、静かな新幹線の中で、人工的な灯りから目を背けるように目を閉じた。

2時間半もあるはずなのに、あっという間に大阪。
最寄り駅まではもう電車もバスもないから、ロータリーでタクシーを拾う。

タクシーの窓から流れる景色が、どんどん見慣れたものになってくる。

最寄りのコンビニで下ろしてもらって、水を買った。
妙に喉が乾く。
コンビニを出てすぐに水を煽った。一口、二口のつもりが、半分くらい一気飲み。

薄暗い街灯を抜けてアパートの前に着くと、植え込みで物音がして影が動いた。
シルエットでわかる。今一番会いたかった人。

「しげ…」
「泊まりやなかったん…？」
「泊まりやと思ってたのに、待っててくれたん？」

あんだけ避けられて傷ついてたはずなのに、今こうして話せるだけで安心する。
いつも通りのしげとは程遠いけど。

「とりあえず、上がり？」

オートロックを開いて進むと、ついてくる足音にホッとする。

「しげに話があったから、ちょうどよかったわ」

階段を登りながら、小さな声でしげに言う。

「それ、今日やないとアカンの？」
「早い方がええから、」

俺の緊張がうつったのか、様子が変。
鍵を開けて、しげに続いて中に入る。
ドアが閉まると同時に、背中にドアの冷たい感触…
振り返ったしげに閉じ込められた。