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見なきゃよかった。
そのままスマホを伏せて、元に戻す。
メール一件、という通知。
「電話やった？」
「メール」
「返さんでええの？」
「うん。後でええから」
俺の様子がおかしかったのか、心配そうに様子を伺ってる。
「誰からなん？あ、別に言えって意味やないから、」
嘘ついてもバレる。
最近気づいたんやけど、しげ、アレで意外と鋭い。
「…元カレ」
「何て？」
「見てない」
「見たがええと思う」
「でも…」
「ヨリ戻すなら戻せばええし、そうやないなら、もう連絡してこんように言うたらええだけやん」
“ヨリ戻せばええ”
しげに言われて、また突きつけられた俺らの関係。
しげに甘やかされて、ほんまの彼女やって錯覚しそうになるけど。
そうやった…
俺に本命ができるまで、そばにおってくれるだけやった…
ヨリ戻さなければ、ずっと一緒にいてくれる…？
そんな狡いこと考えてるけど、しげの気持ちがなかったら、そんなん虚しいだけ。
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作者名：7129
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=7129
作成日時：2022年8月7日 17時
