何故か世界一の名探偵に溺愛されてるんですが

名探偵はいづこに？ ページ32

敦｢Aさん、乱歩さん知りませんか？｣

『えっ、知らないけど…いないの？』

敦｢はい…ずっと探してるんですけど…｣

資料を持ちながら敦くんは眉を下げていた

乱歩さんに依頼だろうか…

国｢A、乱歩さんを知らないか｣

『あれ？国木田さんも用事ですか？』

国｢あぁ、大した用事じゃないが、お菓子のストックを補充したとだけ知らせておこうと思ってな｣

誰かに伝言を頼まないあたり真面目だ…

敦｢僕も探してるんですけど…居ないんですよね｣

まぁ、乱歩さんのことだしどっかにいるでしょ

与｢A、乱歩さん知らないかい？｣

『どうして、みんな私に聞くんですか…知らないですよ』

乱歩さんの居場所を私が知ってるなんて心外だ

私は窓を開けて手をかざしてクロを呼ぶ

『乱歩さんを探してきてくれない？ありがとう。よろしくね』

私が撫でるとモノは頷いて飛んでいく


〜〜〜〜〜

『え？居ない？』

クロの報告を私は聞いて復唱する

国｢となると…室内か｣

『室内…うん、駄菓子屋の前にいる美和子にも聞いたけどいなかったの？』

『ほんとに…どこに行ったの、誰も見てないなんてことある？』

私が頭を悩ませると私のもう1匹の右腕、カラスのモノがすごい勢いでくる

敦｢うわぁっ！｣

『わっ、モノどうしたの？』

与｢モノクロコンビいい名前だねェ｣

太｢逆につける当たりAちゃんらしさがあるね｣

与謝野さんと太宰さんはくすくす笑いながら私たちを見ていた

モノは何かを騒いでる

『え…そんな…だって…そんなわけ…なんで…』

困惑するわたしを見て周りも困惑しだす

『うん、そっか…ありがとう』

モノにお礼を言って私は探偵社員を見る

『…皆さん……乱歩さんが連れ去られました』

私の言葉に目を見開く、太宰さんが冷静に私に聞いた

太｢乱歩さんは連れ去られたのかい？｣

『確かに、その表現は良くなかったですね。乱歩さんは自ら連れ去られたんです』

敦｢え、ど、どういうことですか？つまり乱歩さんは誘拐されると知ってたってことですか？！｣

『うん…そうだね』

どうして……なんで…

乱歩さんは戦闘向きでは無い…だから暴力で抑えられたら確実に負ける…

犯人の目的は乱歩さんってことは探偵社に怨恨を持つものか私怨か…

どちらにせよ乱歩さんの身が危ないことは確かだ

『私と国木田さんで乱歩さんの居場所を特定、太宰さんと敦くんで組織の解析、そのほかの皆さんは何か手がかりになるものをお願いします』

乱歩さん……どうか無事でいてください

ねぇ、どうしてですか→←ちなみに家にあと21冊ある

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