【逆先夏目】実験動物

No.12 計画 ページ14

side;零

「それでは、ありがとうございました。後でお礼しますね！」


咲くような笑顔で瑚宵の嬢ちゃんが去っていった後、我輩たちを包んだのは、『苛立ち』だった。
いや、焦燥感と言った方が近いかもしれん。


「いらいらしますね、なっちゃんも瑚宵さんも。」


珍しく深海くんが口火をきった。
かと思えば愚痴だ。
言いたくなる気持ちも分からんでもないが。


「零、あの計画はどうするのかね。」
『そろそろ限界だと思うわ。特に、瑚宵ちゃんは。』
「行動に移すなら、早いにこしたことはないだろう。」
「、零。」


斎宮くんとマドモアゼルの言葉に何を思ったのだろう。
普段なら考えられないほど静かな日々樹くんが重々しく口を開く。


「私はもう待っていられません。このままでは、私たちの大事な弟妹は壊れてしまいます。
私を師匠と呼んでくれたあの子を、楽しそうに笑ってくれたあの子を、壊す訳には行きません。」


静謐を齎すような声。
まぁ、こうなるってのは分かってたんだけどな。


「我輩も動こうかの。あの子たちは『助け』を嫌う。助けと分からぬ助けが必要じゃ。思うに、瑚宵の嬢ちゃんは危うい。もう心が"崩壊"する直前じゃろう。それを止めるのは不可能に近い。
、けれど、それは諦める理由にはならんの。」

「零」
「れい」
「零」

「はぁ…

『俺』を信じろよ。そして、一肌脱いでやろうぜ、可愛い弟妹たちのためによ。」


ｰｰｰ


最近全然来れなくて申し訳ないです。
夏休みなので、「よっしゃやってやる！」と思ってきたのですが…

え、お気に入り登録が100人ごえ…？

思わず3度見くらいしました。
ありがとうございます！ありがとうございます！

全然来れないのが申し訳ない…。
しかし！これで作者のやる気爆上がりなので、これからやってやります！
宿題？
そんなのはあとです後！

今年は冷夏との噂ですが…これは梅雨が遅いのか台風の季節が早いのか…。
皆さんも体に気をつけて良き夏をお送りください！

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