また、二人で紡いで歩めたら (ページ10)

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答え合わせ。ページ10

「…ウォズ、少しだけ充電させて」
私の声に気づいた、恋人になってひと月が経つ想い人の胸元に、むぎゅっと身体を埋めた。
目を閉じ、少し強めに腕を回すと、私より大きな手が、背中をそっと撫でてくれた。

ウォズが読んでいたのは、一昨日私が貸した本だった。
手持ち無沙汰なのが何だか気に入らなそうだったから貸したのだ。
少し不機嫌そうにしている彼も可愛い、うん、可愛いんだけど、本が無いと落ち着かないのにも共感できたし。
あの時は柄にもなく、本の紹介に熱が入ってしまった。悪い癖。
…引かれてないといいけど。

普段なら図書館に行って新しい物語を探したいところだけど、何だか気が乗らない。
昨夜本棚の本を片っ端から読み漁ったからか、さっきから眠くて仕方が無いのだ。

「んー……ふふ。あったかい…」
ほら、昼下がりのお日さまみたいなこの温度。
規則正しく脈打つ彼の心臓の鼓動は、まるで子守唄のよう。
息を吸って、吐く度に、少しずつ、身体が安らぎに支配されていく。

微睡みの中、時折名前を呼ばれ、好きだ、なんて囁かれ、ぐっと腕の力が強められる。
私はまた、この心地良さにうっとりして、身を預けて、もう少しだけこのままでいたい、と願う。

──ねぇ、ウォズはどう思ってる？