truth 明かされた真実 five (ページ9)

今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:25,970 hit

○128○ 翔サイドページ9

.

智｢…翔くんー、聞いておいらの願い｣

一呼吸おいて、

ギュウゥ………

翔｢あっ、……っく……｣

首を思いっきり絞められた

智｢…死んで、ほしいんだぁ…｣

グググッと音をたててとんでもないことを言う

やめてやめてやめて、

そうもがいても智くんはやめない。

なんで、いきなり…
いや、もう何もかもいきなりとかじゃない

これが、現実なだけだ

今までが奇跡、みたいなもので
本当はこれが真実

さらに締めてきて

翔｢……………｣

目が霞んできた

悲しさも悔しさも苦しみも

全部殺されることでなくなる

そう思えば自然と抵抗することをやめた

智｢…抵抗しないんだ｣

翔｢…………｣

智｢大切な人にこうされる気分、どう？｣

翔｢…………｣

言えないのに
言葉もでないのに

わざとそう聞いてくる智くんは
本当にずるいね

智｢どうする？もう、死ぬ？｣

うん、

いいよ、

あなたにそうされる

この状況が

楽になれるチャンスなら、

そうなりたい、

翔｢……っ｣

何故か、涙が止まらない

なにこれ
なんの感情の涙？

智｢…まだ、生きたいんだ？｣

違う、違うって

首を振りたいのに振れない

ふいに、力が緩まった

それと同時に咳が一気にでて、逆に苦しい

息が吸えない

翔｢…ゲホッ、ハァッ、はぁはぁ、ゲホゲホ｣

なんでやめたの

翔｢はぁ、はぁっ、はあ｣

死にたかったのに

翔｢っ、ハァッﾊｧ｣

そんな、情けみたいな助け、
余計なお世話…

智｢…もう、俺らのこと、忘れてよいい加減｣

なんで…
なんで辛そうに言うの？
もう、意味がわからないんだけど

翔｢っ、ハァッふ、ふざけんなよ…っ｣

背を向けて歩き去って行く智くんに

浴びせようとしたけれど

あんまりにも声がでなくて、やめた。

本当、ふざけないでよ…

もう、そうだね。

どれくらい記憶が消えたのか。

そらすらわからないから

もうちょっとだよ。。

智くん…

.