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「よっ」
「久しぶり……でもないか、上がってよ」
顔を合わせなかったのは停学期間のほんの１ヶ月にも満たないのに、随分と久しぶりに思えた。
「あ、晩御飯作ってた〜？俺にもちょ〜だい」
「別にいーけど。でも、手伝ってよ？」
「うん、Aちゃん料理上手だもんね〜」
相変わらず話を聞いているんだか聞いていないんだか……
飄々とした態度で当然といった顔で台所に立つ。
……夜、誰かと一緒に食べるの久しぶりだな。
何となくそれが嬉しくて笑い声が小さく響く。
何笑ってんの、って軽く小突かれたけどそれも照れ隠しだと分かる。
同じ気持ちだな、と思うと余計に笑ってしまってそっぽを向いてしまった。
「＿＿どうだった？新しい担任」
夕食を作り終え、食べ始めてからしばらく。
本来聞きに来たであろう核心に触れる。
「なんか……変な人だったよ
いや、あれ人……？うん、変な人」
「さすがに人かどうか疑うのはどうなの」
だって人じゃなかったよ！
どちらかというとタコとかそういう類だって！
……とはいえ、どこまで話していいか分からないのでこれ以上は黙っておく。
「ふぅん、そっか……」
沈黙が訪れる。
今まで無言で居ても何も気にならなかったのに、何でこんなに戸惑っているんだろう？
「……Aちゃんさ、」
不意に話しかけられる。
「ぅえ？な、何？」
「随分、冷静なんだね」
＿＿空気が張り詰める。
「Aちゃん、昔から怖がりだし心霊番組見たら3日間は1人で寝れないような子じゃん？」
「……何か知ってたの？」
ピリついた空気が、痛い。
こんなに早く勘づかれるとは思わなかった。
「＿＿ねぇ、前世の記憶があるって言ったら信じる？」
「……は？何言って……」
「なんてね。冗談だよ、冗談」
(本当は冗談でもなんでもないけど＿＿)
「ちょっとふざけてみただけ！
……多分、ビックリしすぎて一周まわって冷静になっちゃっただけだよ」
「あっそ……」
ガタ、と音を立てて椅子を立ち上がる。
「帰るの？」
「うん。ご馳走様〜
……美味しかったよ、Aちゃんはいいお嫁さんになれるね」
「へぁっ！？」
「じゃ、また〜」
バタンとドアが閉まり、戸締りしなきゃ、なんて思考を巡らせる。
＿＿あの一言から意識を逸らしたくて。
「何……アイツ……」
今一人で心の底から良かったと思う。
「＿＿顔、暑い」
火を見るよりも明らかに、私の顔は真っ赤だろうから。
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とある女の子(プロフ) - 続きの展開が気になりまくりです！！またいつかの更新楽しみにしてます♪ (2020年9月24日 23時) (
レス) id: 2532dffcac (このIDを非表示/違反報告)
檸檬 - すっごく面白かったです！夢主とカルマ君の関係、大好きです！これからも応援しています！ (2020年8月5日 11時) (レス) id: e77f932360 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：meer | 作成日時：2020年6月15日 22時
