情報屋Nの受難【名探偵コナン】

case.15 ページ16

で、結局君は何を言いたいの？



Aは、スプーンを片手に少年に問うた。




「…お姉さんが"Noah"なんでしょ？」




『証拠は〜？』




「Aお姉さんはこの前ポアロ来たのは初めてだったんでしょ？安室さんが来る前の事は梓さんに聞いたけど、お姉さんみたいに綺麗な人が来ていたら覚えてるはず、って言ってたし。」




『私より梓さんの方が美人だと思うんだけどなぁ〜。…それで？』




「仮にここ１、２年の間に米花町に越してきたと仮定して、"Noah"の噂が出始めたのもちょうどその頃だし、それにこの前の引ったくり…あの犯人やっつけたのってお姉さんでしょ？」




疑問系ではあるが、ほぼ確信じみた口調で語る少年に、Aは無意識に口角が上がるのが分かった。




『へぇ…どうして？』



「SNSで現場を見ていた人が黒いパーカーの女の人って言ってたから、あの日黒いパーカーを着ていたお姉さんは当てはまるし、現場も此処から近いし。それに、あれだけ人が居たにも関わらず、捕まえた人の顔が写った写真が一枚も載っていないんだ。」



「成る程…もし仮にAさんが"Noah"なのだとしたら、その写真を削除することは容易だと…そういうことですか？」



降谷の問いに、コナンは頷いた。
それを見て、Aもまた確信した。




やはりこの少年はただ者ではないと。



『さて、答え合わせをしようか。』



Aは、平らげた皿にスプーンを置いてにやりと口角を上げた。

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