電子信号07:移植媒体BNo.05 ページ10
翌日、Aはそろそろ体を動かそうと訓練場に向かったが、既に軍隊たちがいて使える様子ではなかったため近くのベンチに座って見学をすることにした。
近接部隊と暗殺部隊の合同訓練のようだが、それに加え奇襲部隊の隊長の姿も見受けられた。
そして、w国の軍にとって名物の隊長同士の手合わせが開始されようとしていた。Aは立ち上がり「審判しようか？」と聞きに近づくと、ゾム以外の隊長たちは驚いて彼女に振り向いた。
kn「お前おったんか…」
sya「全然気づかんかった…」
zm「んふふ、俺は気づいとったで」
3人はそう言ったあとに「じゃあ頼むわ」と彼女に任せてゾムとシャオロンが手合わせをしに配置に着く。
コネシマはベンチに腰をかけ、手合わせを観戦する。
Aは位置についた二人を見たあと、掛け声を上げた。
「双方位置に着きましたね。それでは…
手合わせ……開始ッ！！」
Aは大声でそう言うとゾムとシャオロンは一気に地面を蹴り、訓練用の武器で攻撃を始めた。
シャオロンはシャベルを大きく振りかぶってゾムに攻撃するが、ゾムはニヤリと口元を歪ませぬらりとそれを躱す。
今度はゾムが姿勢を低くしてシャオロンの懐に入ろうとスピードを上げると、彼は体を捻りゾムから距離を離す。
攻撃をし、躱しの繰り返しで結局は時間切れになり、結果は引き分けで終わった。彼らの手合わせを見ていた各部隊の部下たちは大きな拍手をした。
sya「クッソォ…！引き分けかぁ！」
zm「いやぁ…ちょっと遊びすぎたな！」
二人はそう言ってコネシマとAの元に歩いて来ると、ベンチに座って水を飲む。
kn「A、手合わせするか？」
コネシマはそう言って立ち上がり、彼女を見る。
「いいよ。丁度試したいことがあるから、それに付き合ってほしい」
彼女はそう言って頷き、配置に着いた。
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作者名：おマロ | 作成日時：2019年12月3日 21時
