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A「分かってるよ…そんなの。
んなこと言われなくても
自分が1番分かってるっつーの!!
このクソみっち!!オマエはデリカシーの欠片もねぇのか?
ダッセェ髪型しやがって!」




プツンと切れた糸が解けて上手く結べない
堪えていた涙も、思いも、全て押し殺してきた。
気づかないように…気づかれないように…






私の方がずっと千冬を見てきた!
ずっと!小さい頃から!!





私の、ヒーローなんだよ。
たった1人の…私の…




嫌だ…千冬、行かないで…
振り向いて、私の手を取って…
笑ってよ。私だけに…






武道「はぁ!?逆ギレしてんなよ!
オマエがシケたツラしてっからヒナが心配してんだろ!?
毎日鬱陶しいんだよ!
落ち込むのは家帰ってからにしろよ!!」







A「ふざけんなカス!!
テメェには分かんねぇだろ!」







武道「ああ!分かんねーよ!!
分かりたくもねー!」






ヒートアップする口喧嘩に
教室中がざわめき、先生が仲裁に入って終わった。







千冬「なんの騒ぎ?」






そこに何も知らない脳天気なバカが1人。







A「千冬は関係ない」







苛立ちを残した私は
吐き捨てた言葉にさえトゲが残る。







席について窓の外を眺めてると
ポツポツと降ってきた雨が窓を打ち付ける







千冬「A、こっち向け」






目の前にしゃがんだ千冬が私の顔を覗き込む。
久しぶりに目が合った気がした。






千冬「なんで泣いてんの?」






A「泣いてない」





千冬「嘘つけ。泣いてんじゃん。
どうした?A。
オマエが言ってくんなきゃ、俺なにもできねぇだろ?」







なんで、、こんな時だけ私の方を見るの
いつもは振り向いてくれないくせに…
私を置いて、行っちゃうくせに。






心が壊れていくのを必死に抑えて
誰にも見せないように、隠した。





A「何もしなくていいから、あっちいって」





千冬「A、」





いつだって千冬は、
そんな私の小さな変化を見逃さない







A「しつこいなぁ!!何も無いって!」





掴まれた腕を思いっきり振り払えば
爪が当たって千冬の頬に傷をつけた







千冬「痛っ……」






切れた所から
じわっと血が滲み、ツゥーと頬を伝った






A「あ、ごめ…」







「授業始めんぞー、って成瀬!?
おい!どこ行くんだよ!」





千冬「待てって!A!!」






気づいたら走ってた。
ただ、ここにいたくなくて、、、

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(プロフ) - 睦月さん» 睦月さん!初めまして!そう言って頂けて嬉しいです‪‪☺︎‬ありがとうございます!! (2022年7月1日 8時) (レス) id: 6789a4b1bf (このIDを非表示/違反報告)
睦月 - 初めまして!小説拝見させて頂きました。続きがとても気になります!更新楽しみにしてますね! (2022年6月24日 15時) (レス) id: 3944e3eebe (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - るにゃネコさん» 千冬がどう思うか…ですね!コメントありがとうございます!頑張ります!! (2022年4月30日 22時) (レス) id: 6789a4b1bf (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - インコさん» やったーー!!そう言って頂けるととても励みになります!ありがとうございます!! (2022年4月30日 22時) (レス) id: 6789a4b1bf (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ネコさん» 自分には心を許してくれてるって嬉しくなりますよね(*´˘`*)♥ (2022年4月30日 22時) (レス) id: 6789a4b1bf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年1月28日 23時

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