ハリーポッター ◆ ～憐憫のサターン～ (ページ34)

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85 ルシウス・マルフォイの姦計ページ34

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【間章】〜【ルシウス・マルフォイの姦計】〜

〜ルシウス視点〜

魔法省で片手間の仕事、作業を済ませ、廊下を歩いている。歩みを滑らかにし、コツコツと靴音を鳴らす。廊下は暗く、しっとり、床は魔法のランプで反射し、乱反射する。乱反射し、光の屈折(くっせつ)でルシウスの瞳の中の色彩、視覚で捉えるロケーションが暗黒化する。

ルシウスは【ある計画】を隠密に実行させようと企む。
企みとは、簡単だ。世は【子孫繁栄】の夜伽(よとぎ)。
愚息のドラコに婚約者の【べる・ブライスガウ】がいる。
元々イギリス、ブリタニア経由の元貴族。その上、遺伝子のタペストリーは王族の血筋。魔法界と境界線を差し引いた「境界線」を踏まえた男がかつて在籍済みだった。が、
今は「空の椅子」だ。ここの「椅子」に「べる」という、
小娘を座らせ、血反吐を吐き、渦中の栗にする反面、マルフォイ家の特権を【重役】できる、契約を画策中。

かつて「空の椅子」に重鎮し続けた男・クロウリー・ブライスガウだ。
べるの父親で飄々であっけらかん、温厚で出世争いの賞レースに眼前興味がなく、あっけらんと当時は【余りの椅子】と揶揄(やゆ)され、せせ笑いを受け、ひどい中傷もあり、根も歯もない噂が響く広間に座っていた男。

魔法省の会計士、魔法界の【山】を管理する役割を担う。
【霊峰(れいざん)】の管理も重役の勤め、霊峰は魔法の力が強く、魔法使いは天国の楽園と評し、薄着汚いマグルは当山病やら云々と病名が飛び交う闇の楽園だった。

山の管理は不景気極まりないつまらない仕事で花型の部署の輩(やから)は【使い回しの樽】【古株の住処】【退職待ちの老人ホーム】と揶揄(やゆ)される部署であった。

けど今の時代はどうだ。あの【ダンブルドア】校長、老人さえも興味を惹きつける分野の一つになった。あの男の感性は独特で独創的、賞レースに関与(かんよ)しずに、分別のみで成り上がり、座長(ざちょ)の座に主任務。

あっけらかんはまさしく【仮面】だ。奴の仮面は【鷹】。
スリザリン寮の輩が仮面舞踏会に【鷹】の仮面を被り、古風な杖、古風なマントを装着し、パーティに出向く姿。

あの男の妻ーーーーールヴィア・マーシャリー・ヴィ・ブライスガウ
あの男の結婚相手、【ヴィ家】の魔法使い、【ブライスガウ家】と古きを共にした伝説があるお二方の家系。

その男と女に【恵】をほどこされ、【子宝】を貰った。
ーーーーーその娘が【べる・ブライスガウ】だ。

あの娘は、よくも悪くも【母親と父親】の両家の血筋を受け継ぎ、ひどく濃く純正させられた血を流すであろう。