ハリーポッター ◆ ～憐憫のサターン～ (ページ25)

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べるは、涙声でーーーーー。

『ーーーーーーっ。』

ーーー

ーー

ー

べるは涙声で、グレイに泣きじゃくる。小人族の鬼人(ゴブリン)の屋敷しもべ妖精の身体に合わせ、べるはベットから送り、グレイの身体を両手でぎゅんと包み込み、グレイの胸板に顔をうずめた。

グレイは、屋敷しもべ妖精として今まで【ブライスガウ家】で雇われていた。
幼い頃から、べるを見ていた1人だ。そのグレイは、弱々しく泣きじゃくる自身の主の姿に。

事が事、および以下の価値観がくずれさる瞬間に自身の主は、恐怖心の境地に立たされ、絶壁から落とされる感覚も味わっていただろうと踏む。

「死の概念と【生の概念】

グレイは、ホグワーツの校長・ダンブルドアにホグワーツの様子がおかしいと言われ、見回りを頼まれた。その間、数時間前に、目の前で泣きじゃくる自身の主は、まさしく【羊と人間】の区別を要求されたんだ。【【死】の概念】【【生】の概念】が、たったの1日で変貌。

『死にたくない、、、怖かったの。
あんな、醜い自分は知りたくなかった。
人を傷つけるような、光景も、背景も、あの【緑色の光】も
ーーーー自分が生きているのか、死んでいるのか、分からなかったから怖かったの』

べるが泣きじゃくる姿を見兼ねたグレイは、啖呵を切るように、難しい表情をする。本来でも皺だらけの顔や眉間(みけん)がさらに皺だらけになりながらもーーー。

グレイ「ルシウス・マルフォイ様にご相談なさった方がよろしいかと思われます。
魔法省定例パーティーにご参加されるのでしたら、、、」

パーティー、そんな盛り上がりの場に行かれるほど、体力と気力がない。まして言えば精力もない。痩せこけた顔が物を語っている。

グレイ「お手紙でもよろしいでしょう
ルシウス・マルフォイ様はお嬢様を寵愛されています」

慰める声色で、子守唄のような声がメロディーのように聞こえる。グレイの落ち着き払った声に、鼓動が早くなりかける瞬間に、落ち着きを取り戻す。この繰り返しだ。不規則な呼吸、呼吸が困難になる状態もあり、グレイがべるの背中をさする。さわさわと、背中をさすり、ながら泣き止むを待つ。
そして両親の件にルシウスが関わっている事を諭すように間う。
ルシウスとべるの父親は、同年代の同級生。スリザリン寮でありながら多様性を認める聡明さを持つ。
そんなべるの父親に、ルシウスはある意味、脅威を感じている。

グレイ「ご両親の件もあるし、、、」