【続編】幼なじみに失恋しました【神威】

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【A】



神威くんと不意打ちのお泊まり会が開幕したのもつかの間、私はお風呂上がりの神威くんと廊下で出くわした。


上半身裸で首にはタオルがかけてあり、束ねていない長い髪は毛先まで濡れていた。
ひとことで言うならば、超絶カッコイイ。



A「なな、ななななっ…」



神威「ふぅ、さっぱりした〜。お風呂ちょうど良かったよ。ありがとう」




開いた口が塞がらないとはまさにこのこと。
私は口をぱくぱくさせて神威くんを見ていた。
すると神威くんはどうしたの？と言わんばかりに顔を覗いてくる。




神威「A？どうしたの？」




A「………るい」




神威「え？」




A「ずるいだろそれ！！！！」




私は神威くんに背を向けて歩いた。
心臓が高速で脈打ってる。


なんであんなにかっこよくなれるの。
私逆に怖いわ。
そもそも風呂上がりにあんな姿見せられるとかそりゃ女抱きまくりだ。




神威「A、なんで怒ってるのー？」




神威くんはにゅっと出てきて私の耳元で囁いた。
思わず飛び跳ねて耳を押さえる。
そして訳の分からんことを口走ってしまった。




A「おおおおなごに肌を見せるとは何事だ！！恥を知れ！！！」




神威「え、今まで散々見といて何言ってんの？」




そりゃそうだよな。
神威くんの上半身見るのなんてこれが初めてじゃない。
神威くんと水風船で遊んだ時とか普通に濡れてこの人上脱いでたわ。




神威「あ、分かった〜。もしかして照れてるの？^^」




この男は女の思考全てを理解してそうだ。
神威くんのペースに乗せられるわけにはいかない。
私はすぐに反論しようとした────────が、それが出来なかった。


完全なる図星。
顔に熱を帯びるのがよく分かった。




神威「……………A？」




多分、今の私、すごく真っ赤になっていると思う。

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