【続編】幼なじみに失恋しました【神威】

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【A】



前半の店番を終えた私は神威くんと他クラスの模擬店を回ることにした。
神威くんは今日私服で来てくれたため行き交う人にはただのイケメンとしか思われていないみたいだ。


神威くんはTPOで服装変えてくれるの本当に良い人だと思う。
ヤンキーへの偏見は無くなったけど、いつもの制服はここだと浮いちゃうしね。




神威「阿伏兎たちついたって」




神威くんはスマホをいじりながら言った。
私は廊下の窓から外を見る。


おう…体格の良い巨漢がぞろぞろとやって来たぞ…
高校生に見えなくてちょっと笑える。




A「私たちも外行く？みんな案内するよ」




神威「え、やだよ」




A「あ？」




神威「今は俺とAの時間。雑魚はほっといて俺にだけAとの時間ちょうだい」




神威くんは普段はヘラヘラしてるくせに、こーゆー時だけ真顔になって優しい眼差しを向ける。
必要以上に心臓が踊った。


私は返す言葉が見当たらず、小さく頷いた。
神威くんはやった、と言って笑顔を見せてくれる。




神威「最初どこ行こっかなー。Aお腹空いてる？」




A「がっつり食べたい」




神威「んじゃ焼きそば買お」




優柔不断なところがある私にとって神威くんは本当に楽だった。
こうやって即決で色々と決めてくれる。
しかも別に自分勝手とかじゃなくて、私のことを考えながら決めてくれるんだ。




神威「A、焼きそば食べたらここ行かない？」




神威くんはパンフレットを指さした。
私はパンフレットをのぞき込む。
神威くんが指したのはプラネタリウムだった。




A「神威くん星とか好きなの？」




神威「んー、あまり意識したこと無かったけどもしかしたら気づいてないだけで好きなのかも」



そういう神威くんの表情はとても穏やかで優しかった。
なんだか神威くんの新たな一面を見れた気がする。

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