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………

次の日、私の身体は随分と楽になった

治ったと言っても過言ではない

そのまま私は大学で講義を受けている

祥吾も良いって言ったから来たけど、やっぱり人が多いな

…人酔いしそうだ


灰「…具合悪いのか?」

貴「…いや、大丈夫。まだ身体が慣れてないだけ」

灰「そうか…倒れるなよ?」

貴「そこまでじゃないから平気だよ」

灰「それなら良いけど。じゃあ俺こっちだから」

貴「あ、うん。今日は帰り一緒だっけ」

灰「ああ」

貴「じゃあ終わったら待ってるね」

灰「分かりやすいとこにいろ」

貴「分かってるよ」


じゃあまた後でね、と別れて、私は教室へ向かった

適当な席に座って講義を受ける

それでも頭を過るのは昨日のこと

………あの夢は何なんだろう

いつだったか、前にも見たことがある気がする

…あれはいつくらいの私たちだろう

小学生…かな……

多分…服装的に夏とか、暖かい時っぽい

…もしかしたら祥吾が言う通りただの夢なのかもしれない

………でも、何故か胸がざわつく

現実であったような気がしてくる

祥吾のあの焦りようも気になるし…

……ものすごく重大なことを忘れてしまっているんじゃないか?

あの…男の人は、一体誰だ?

何で倒れてるんだ?

…祥吾のお母さんは私に何て言った?

私の肩を、震える手で掴んで…それで、何て…?

すごく、真剣だった気がする……

何かすごく大事なことで……私はその後、何したんだっけ

……祥吾と…私の家に…?

あ…そ、そこで、私のお母さんが………あれ?

……どうしたんだっけ

…断片的になら思い出せるのに………

でもやっぱり、これは現実で起こったことだ

……祥吾に言ったらまた夢だって言われちゃうかな

祥吾言ったら、また祥吾が慌てて夢だって言い直すかな

……思い出すな、思い出さなくていいって、言うかな

…思い出すなってことはやっぱり……現実にあったんだよな

祥吾は知ってるんだ…な…

…………てことは、今までずっと私を騙してたのか?嘘をついてたのか?

祥吾が…私に、嘘を……

い、いや……そうと決まったわけじゃないから

ダメだ、疑心暗鬼になるようなことを考えては…

……祥吾に確かめたい、けど…またはぐらかされるのかと思うと…

ああ、ダメだ

講義に全く集中できない

余計なこと、考えなきゃ良かった

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碧夜叉 - Ωさん» そう言って頂けてとても嬉しいです!嫌われ役は大切だと思いますし、私はそんな彼だからこそ推しになったのかもしれません!これからも応援よろしくお願い致します! (2019年4月17日 7時) (レス) id: fa67c2696c (このIDを非表示/違反報告)
Ω - ここの灰崎愛されてて嬉しい (原作者は灰崎は黒バスファンに嫌われろって思って書いたって言ったの見たことあったし) ありがとうございますここの作者さんと灰崎信者 (2019年4月16日 17時) (レス) id: 421640d4d1 (このIDを非表示/違反報告)
碧夜叉 - ミリイ(灰崎信者)さん» ミリイさんに可愛いと言って頂けて光栄です! (2019年4月11日 8時) (レス) id: fa67c2696c (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 最高に可愛い祥吾様 (2019年4月10日 7時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:碧夜叉 | 作成日時:2019年3月12日 1時

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