【黒バス】依存 × 溺愛 Part 3

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灰「…なァ？A」

貴「……違うから変な勘違いするなよ」

司「あ、灰崎先輩！こんちは！遅かったっすね」

灰「俺のことはいいから手ぇ離せよ」

司「あはっ、怖い怖い。今二人で灰崎先輩の話、してたんですよ」

灰「あ？」

司「中学の頃は女遊び激しかったとか暴力沙汰が絶えなかったとか」

灰「…話したのか」

貴「わ、私じゃない」

司「A先輩が可哀想なんで、そういうことするなら俺にくださいよ」

灰「…ふざけてんのか？」


祥吾が八重樫の胸ぐらをガッと掴む

うわ、ここで暴力沙汰は良くないだろ

進路だってあるのに


貴「祥吾！ダメだって！」

灰「俺は悪くねぇだろ、煽ったコイツが悪いんだよ」

貴「例えそうでも先に手を出したらそっちが悪いことになるって、今まででよく分かっただろ⁈」

司「正直言って灰崎先輩ってA先輩に依存してねぇっすか？そういうの良くないと思うんすよね、A先輩にとっても重いだろうし」

貴「お前も煽るな！」

灰「……おいツラ貸せよ。そのアホ面ボコボコにしてやっから」

司「良いですけど、進路に響くんじゃねーすか？」

灰「脅してるつもりか？いい加減にしろよ」

司「だって、きっと俺の方がA先輩を幸せにしてあげられますよ」

灰「力ずくで黙らせねぇと分からねぇみたいだな」


ヒュッと祥吾の拳が振り上げられる

ま、まじか

ヤバいって…

私は咄嗟に八重樫を突き飛ばして、祥吾の前に出た

ゴッという鈍い音がして、頭が揺れる

数秒遅れてやってきた痛みで、殴られたんだと理解した


貴「ぐ、ゔっ」

司「A先輩！」

灰「…A……っ」

貴「……大丈夫だから。祥吾、いい加減練習に…ッ」


ぐらっ、と眩暈がして思わず顔を伏せる

……祥吾に殴られたのが結構効いたらしい


司「やっぱり暴力振るうんじゃないすか！可哀想に…大丈夫っすか？腫れたりとか…」

貴「平気。だからさっさと仕事に戻れ」

司「せっかくの綺麗な顔が台無しになっちゃいます！だから保健室行きましょ？」

貴「…じゃあ祥吾と行ってくるからお前はここにいろ」

司「…そんなに灰崎先輩がいいんすか？」

貴「私の恋人だから」


私は立ち上がって、呆然としている祥吾の手を引いて保健室へ向かう

さっきから「あ、……えっと…」とか意味のない言葉を発しているくらいにはショックがでかいらしい

未だにジンジンと痛む頬をさすって、祥吾の手を引いて歩いた

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