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2年に上がって少し経ったある日

私は体調を崩していた

原因は分からないけど、まあ…バスケ部に1年も入ってきたし、教えることがあったりして疲れたんだろう

でもそんなに酷いわけでもない

一気に具合が悪くなるんじゃなくて、少し調子悪いなってのがずーっと続いてる感じ

それはそれでつらいけど

今はもう部活だし、これが終われば帰れるから頑張るか…


「佐伯先輩?」

貴「…ん?」

「大丈夫ですか?ボーッとしてましたけど…」

貴「ああ、うん。大丈夫」

「でも、それ…」

貴「あ?」


指を差された先を見てみると、床にドリンクの粉が山を作っていた

…やってしまった……

私はほうきとちり取りを持ってきて、それを片付ける

はぁ、とため息をついてドリンクを作ろうとすると、さっき声をかけた後輩が来て「手伝いますよ」と言ってくれた


貴「あー…ごめん、ありがと」

「いえいえ!大丈夫ですか?」

貴「大丈夫…ちょっとぼーっとしちゃっただけだから」

「そうですかぁ」


この子は今年新しく入ったマネージャーだ

今年も1人しか入らなくて、マネージャーは私を含め2人

あの性悪は卒業したしな

また嫌われるんだろうなーと思いながら普通に接して過ごしてきた

今のところ関係は良好

…その理由は、多分私と祥吾が付き合ったのを知らないから

結構有名な気がするけど、知らないならそれはそれで面白いから幼馴染なことだけ伝えている

この子もきっと祥吾を狙ってるんだろう

まあ、分かる

だって祥吾はかっこいいから


「あ、それって祥吾先輩のドリンクですか?」

貴「え?あー、うん、祥吾のっぽい」

「私作りますよ!」

貴「おー、じゃあお願いね。…私、タオルの補充したいんだけど1人で平気?」

「はい!」


…本当に見てて面白いし、面白がってる自分の性根が腐ってるのも自覚してる

別に牽制しなくても大丈夫そうだし、と思いながら私はタオルを補充する

あー…なんか、しんどくなってきた

明日休もうかな…


灰「A、タオルくれよ」

貴「ん、ああ」

灰「顔色悪いけど、具合悪いのか?」

貴「少しだけ。でも今日は大丈夫そう」

灰「それなら良いけどな」

「祥吾先輩!ドリンクです!」

灰「…おう、サンキュ」


おーおー、頑張ってるな

そう思いながら私はタオルを配る

いくら祥吾に媚びたって無駄なのに、カワイソー…

祥吾も分かってやってるから性格悪いよな

きっと私の性格の悪さは祥吾のせいだな

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碧夜叉 - Ωさん» そう言って頂けてとても嬉しいです!嫌われ役は大切だと思いますし、私はそんな彼だからこそ推しになったのかもしれません!これからも応援よろしくお願い致します! (2019年4月17日 7時) (レス) id: fa67c2696c (このIDを非表示/違反報告)
Ω - ここの灰崎愛されてて嬉しい (原作者は灰崎は黒バスファンに嫌われろって思って書いたって言ったの見たことあったし) ありがとうございますここの作者さんと灰崎信者 (2019年4月16日 17時) (レス) id: 421640d4d1 (このIDを非表示/違反報告)
碧夜叉 - ミリイ(灰崎信者)さん» ミリイさんに可愛いと言って頂けて光栄です! (2019年4月11日 8時) (レス) id: fa67c2696c (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 最高に可愛い祥吾様 (2019年4月10日 7時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:碧夜叉 | 作成日時:2019年3月12日 1時

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