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7話 休日の雨 ページ7

 
 
 
あの日からずっと考えていた。

…でも、やっと答えが出た気がする。




しかし、はじめさんの連絡先知らない。

荷物を届けに行っても

なかなか都合が合わず、会えずに居た。



そして、一週間が経過してしまった。



今日は休み。



ショッピングセンターで買い物をして

夕食は何にしようかなと考えてながら

食材を見てまわっていると





「…Aちゃん?」





名前が呼ばれて、顔を上げると





「たなっちさん」





たなっちさんが微笑んでいた。





「買い物?俺もはじめさんに頼まれてさー」





「えっ、今日はじめさん居ますか?」





私が割り込んで口を開くと

たなっちさんは驚きつつも、ゆっくりと話し出した。





「はじめさん?居るけど…どうしたの?」





「少し話したいことがありまして…」





詳しく話すか迷って、口をもごもごと動かすと


たなっちさんは思いついたように切り出した。





「ああ、もしかしてお仕事の話…だったりする?」





はじめさん、みんなに言ったのかな。


なら話が早い。





「そうです」





「じゃあ、一緒に来ますか?」





よかった

今度こそ、言える。





「お願いします!」





レジを終えて、大きなビニール袋を手に抱え


出口へ行くと、何やら人だかりができていた。





「…雨」





ザァーと土砂降りのような雨が降り注いでいる。



折りたたみ傘持ってきてよかった…





「…え?」





鞄を何度も探ってみるけれど




ない。


持ってきたはずなのに、忘れた?





「もしかして、傘ない?」





「…忘れちゃったみたいです」





家に置いてきたのかも。





「じゃあ、一緒にどうぞ」





たなっちさんが、私に傘を開いて差し出す。




これって…相合傘…





「…ありがとうございます」





たなっちさんのご厚意を断るわけにもいかず

私は、隣へと移動した。





緊張しててたまらないけれど

たなっちさんは平気なんだろうか。





「…あれ、こっちは別方向…」





たなっちさんに声をかけるが、

何故か私と反対方向に顔を向けている。





「…たなっちさん?」





私が横から顔を覗き込むと





「あ…ごめん。あっちだね」





たなっちさんの顔は、ほんのり赤くなっていた。

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作品ジャンル:恋愛
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影裏(プロフ) - 更新まってます!! (2022年6月6日 4時) (レス) @page33 id: 54dee88f37 (このIDを非表示/違反報告)
カシスちゃん - 次のお話が気になります! 更新待ってます (2019年10月24日 2時) (レス) id: df66e26c2f (このIDを非表示/違反報告)
名無し22819号(プロフ) - コメント失礼します、1話から全部読みました!いいお話ですね!一つ質問なんですが、このお話は誰オチですか? (2019年10月8日 13時) (レス) id: 422de7f24a (このIDを非表示/違反報告)
麗音 - 最近見始めました! (2019年9月21日 9時) (レス) id: f13e29755c (このIDを非表示/違反報告)
みりんみみ(プロフ) - かなちぃさん» お返事遅くなってしまい申し訳ありません。ありがとうございます!いつでも振り返られるように工夫してみました♪ (2019年8月17日 13時) (レス) id: d6ce8c8a6a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みりんみみ | 作成日時:2018年12月23日 15時

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