飛べなくてごめんね【ハイキュー】 (ページ9)

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俺は烏野を許さない

俺の腕の中で泣いているAちゃんを見ると、ふつふつと怒りが溢れ出てくるのが分かる

中学の頃のAちゃんとは全く違う

俺の知らない人ってくらいに

Aちゃんも青葉城西に来れば良かったのに

ずっと俺のそばに入れば…

こんな顔は絶対させない

頑張り屋のAちゃんの涙が止まらないなんて余程の事だ

「なんで青葉城西にこなかったの」

『…』

「俺が傍に入れば、何があったかは分からないけど。Aちゃんにそんな辛い思いさせない」

『…違うんです』

「え？」

『みんなは悪くなくて…全部、私が悪いんです』

ほら

何でも我慢するから

Aちゃんが悪いわけないじゃん

「ねぇ、そんな何でも自分のせいにしなくていいんだよ」

『…いや、でもこれは』

「Aちゃんはこんな溜め込んでるのに、烏野の人は何もしてくれないの？」

『え…いや、及川さんあの』

「そんなの俺が許さない」

『及川さん！』

気づくと抱きしめていた力が強くなっていたらしく、急いで離した

「ご、ごめんAちゃん…おれ」

『大丈夫です！私、大丈夫なので。ありがとうございました』

「まっ…て」

呼び止めたはずの声が小さくて自分でも驚いている

掴みたかった手も掴めなくて

俺、Aちゃんのためになりたかったのに

つい怒りが抑えられなくなって…

ダメじゃん俺

もっと困らせちゃったじゃん

「アホかよ」

好きな子困らせて、何やってんだ俺

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