旅立ちの朝 ページ29
楽屋に入る。
心なしか気分は晴れやか。
だって…今日でもうあの人たちともお別れ。
契約が切れる今日、夜の12時を過ぎた時点で、
もう私は嵐じゃない。
世間には活動休止って報告するみたいだけど、
私にとってそんなことは正直どうでもいい。
…こんな日に6人で仕事するのもどうかと思うけど、
仕方ないっちゃぁ、仕方ない。
朝7時。
昨日も夜遅く帰ってほとんど寝れてないのに、
こんな朝早くに集合掛けるなんて馬鹿みたい。
いつも通り一番最後に入る楽屋。
もう5人は来ていて、5人でトランプをしていた。
翔「おはよ、Aもする?」
バカみたいに優しい彼が私に声をかける。
A「しない、」
最後ぐらい一緒に遊ぼうとか、そんな考えも浮かばない。
私は5人から離れたメイク台に荷物を置き、そこにある椅子に腰をかける。
小さくため息をつき、携帯を開く。
…社長から電話が来てる。
伝言も何も入っていなかったけど、社長に電話をかける。
数回のコールででた社長は、
社「おぉ、Aか?」
A「はい、社長。お電話いただきましたか?」
そう言うと皆の視線が一気に集まり、なんだか怖い。
社「そうだった、電話に出なかったから、」
A「あ、ゴメンなさい。気がつかなくて。」
社「いや、いいんだよ。所でそこに5人はいるのかね?」
A「はい、仲良くトランプしてます。」
5人を見る。5人も私をみる。
社「君も入っていたとか?」
A「まさか(笑)」
社「そうか、じゃぁ取りあえず外にでてくれ。」
A「はい、」
私は5人の視線を感じながら楽屋の外に出た。
楽屋の外に出てそこら辺を歩きまわる
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作者名:夢乃 | 作成日時:2011年1月10日 11時