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目覚まし時計の音で目が覚めて昨日の服のまま寝たことに気がついた。
チカチカ光るLIMEは朝から私の機嫌を悪くさせた。
適当に返事や内容を返してはまた閉じた。
だるいなぁ…と呟けばポアロに行くために軽くシャワーを浴びてお湯に打たれながら歯を磨く。
眠気の覚めない頭をなんとか持ちこたえてコーヒーの在庫を思い出す。
また口から今度ははっきりとだるいと出た。
「おはようございます」
「Aさんおはよう!」
梓さんの明るい声にシャキッと背筋を伸ばして開店の準備に取り掛かる。
厨房では甘い匂いがして今日は安室さんが作ってるのか、とぼんやり考えた。
店内に流れるBGMに耳を済ませてテーブル席からカウンターまで綺麗に布巾で拭いていく。
OPENの文字がひっくり返されてCLOSEの文字が目に映る。
今日もまた変わらない一日が始まる、そう思っていた。
「Aさん!安室さんと付き合ってるって本当ですか!」
え?
期末テストでいつもやり早くやってきた蘭ちゃんと園子ちゃんに私は目が点になった。
待って待って、いつ?誰が?
思わず洗っていた食器を持ったまま固まり2人を見ると真剣な表情。
嘘を言う子ではないと思っていたが嘘だったら今頃お腹を抱えて笑っている。
「誰が言ったの?」
「え?安室さんがさっき外で…」
「確認したら本当だって!ねぇ!いつから2人は付き合ってるの!」
疑問に思う蘭ちゃんはさておき随分と食い付いてくる園子ちゃんに私は一先ず食器を片付ける。
そこへ掃除を済ませた安室さんがやってきて私は目を向ける。
にこり、と優しく微笑む奴を殴りたい。
おっけ、殴らせてくれるんだね?
食器を片づけ安室さんに小声で詰め寄った。
「おい、どういう事だ」
「昨日言ってくれたじゃありませんか」
「あれはあの状況を打破するための嘘みたいなものだろう!」
「嘘だったんですか…?」
え、こいつ何言ってんの?
しょんぼりする安室さんに私は怒る。
それを見ていた女子高生二人は痴話喧嘩かな?程度の疑問だろう。
私は口をパクパク動かしながら次の言葉を考えるが何も浮かばない。
「付き合ってもいいんじゃないか?」とでも思ってる自分がいるのか?
いやいやいや、もうイケメンとは付き合わない。
だから私たちは付き合ったことになんてならない。
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「表向きはそれで許す…だが広めるなよ…」
「はい、それだけでも僕は心から嬉しいですよ」
「…はぁ…」
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+ちっく(プロフ) - ぬこぬこさん» コメントありがとうございます(*´ω`*)いくら有名な探偵でもちょっとのお色気はお約束なので安室さんにも織り込んでみました(・∀・)楽しく見て頂けるようにと投稿しているのでそのように言ってくるととても嬉しい限りです(*´ω`*)コメントありがとうございます!! (2019年3月10日 1時) (レス) id: 0aa7522e6f (このIDを非表示/違反報告)
ぬこぬこ(プロフ) - 安室さんが冷静な目で谷間ガン見してるの想像したら腹痛いwww (2019年3月9日 13時) (レス) id: a359276646 (このIDを非表示/違反報告)
+ちっく(プロフ) - 明里香さん» ありがとうございます!!誤字脱字の指摘本当に感謝致します(´;ω;`)読んでいる方にもちゃんと理解して貰えるように誤字脱字を少なくしていきます!(;ω;´)読んで下さりありがとうございます! (2018年7月15日 10時) (レス) id: 6cb750888f (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 39話に誤字がありました。「飲んだいた」ではなく、「飲んでいた」です。 (2018年7月15日 0時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 1話に誤字がありました。「楽しうな」ではなく、「楽しそうな」です。 (2018年7月14日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:+ちっく | 作成日時:2018年7月9日 17時