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視線を向けると、そこには、こちらに向かって歩いてくる銀さん。
傘はさしていなかったけど、そこまでは濡れていなかった。
それより、なんでここにいるんだろう。
銀さんに話しかけようとすると、なぜか総悟くんがそれを制した。
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「 旦那ァ、なんでィ傘もささずに散歩なんて。」
「 …愛犬が飼い主ほっといて他のやつのとこ行ってたみたいだから、連れ帰りに来たんだよ。」
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愛犬?そうか定春くんのことか、と一人で納得して、ジャンプを銀さんに渡そうと手を出した。
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『 銀さん、出かけるなら言ってくれればよかったのに、はいこれ、それと傘もどこかで… 』
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そこまで言いかけて、続きの言葉が出なくなった。
銀さんに、差し出した手の手首を少し強めに掴まれたから。
わたしの手首を握る銀さんの顔は相変わらず無表情で。
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「 総一郎くん、こいつ銀さんのだから気をつけてね。」
「 へいへいスミマセンデシター。」
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総悟くんは、気持ちが全くこもっていない謝罪をし、くるっと背を向けるとそのまま行ってしまった。
ちょっと、2人の会話が謎すぎて全く頭がついていかない。
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くさもち(プロフ) - 初めまして。こちらの短編の銀さんが素敵だったのでコメントさせて頂きます。中々結ばれない切ない感じと、最後のほのぼのとした雰囲気が好み過ぎて……! 無理せずに更新、頑張ってください。応援しています (2016年3月27日 11時) (レス) id: 5e71046f26 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 銀さんかっこいいーーーー!!!!更新頑張って下さい!応援します!! (2016年1月24日 22時) (レス) id: a208ae872c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まりもクン。 | 作成日時:2015年12月13日 0時