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(A視点)
食事を終えた私たちは、クイズイベントを楽しむべく街を歩いていた。
クイズというよりかは謎解き要素が多く、街規模で開催しているようだ。
周囲には私たちと同じパンフレットを手に、頭を悩ませている人、解けたのか笑顔で足早に通り過ぎていく人など様々だ。
「ここが第1チェックポイントですかね？」
パンフレットの指示通りに歩いていくと、駅前の広場脇にある街路樹の下に今回のイベントの為に用意された台座が鎮座していた。
そこには何組か待っている人が居て、並ばなければならないようだ。
大人しく並び、待ちながら伊沢さんと大学の話やクイズの話などをしていると、きゃあっという黄色い歓声が聞こえた。
聞こえてきた方を見ると、3人組の女性がこちらの方へ歩いて…、いや、もはや走るような勢いで向かってくる。
「あ、あの！！東大王の伊沢さんですよね…！QuizKnockもやっていらっしゃる……！！」
「私たち伊沢さんの大ファンなんです！」
サインいただけませんか！？と騒ぎ立てる彼女らの声に、周囲に人が集まってくる。
その勢いに呑まれ、私は輪の外へ弾き出されてしまった。
周囲からは、ひそひそ、ざわざわと話し声が聞こえてくる。
…、ねぇ、さっき隣に立ってた子って彼女かな？
嘘、彼女いるとかショック〜
え〜、でも全然釣り合わないでしょ
伊沢くんの彼女なら…そう、最近東大王のメンバーに入った光ちゃんとかめっちゃお似合いじゃない？
あ〜〜わかる！可愛いし頭いいし！
やっぱりあれくらいじゃないと伊沢くんの隣には相応しくないよね〜
全て、聞こえないふりをしてやり過ごした。
暫くしてようやく喧騒が引いた。
伊沢さんは話しかけてきたファンの方全員に、きちんと対応していた。
それは素直に尊敬出来ることだった。
少し場所を移動し、話し始める。
「ごめんね、Aちゃん…。もっと気をつけてればよかった…。」
「いっいえ、伊沢さんのせいじゃないので…………。」
申し訳なさそうに謝る伊沢さんを苦笑を返す。
「……すみません、ちょっと疲れちゃって……、今日はもう、お開きにしてもいいですか？伊沢さんもお疲れでしょうし………。」
「あ、あぁ……俺は大丈夫だけど、うん、そうだね、あんな騒ぎになっちゃってもう回れないか…。ほんとにごめんね、また今度埋め合わせするから。」
「すみません、失礼します。」
そう笑顔で告げ、踵を返した。
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ぴの - 伊沢さんが大好きで読み始めました。キュンキュンします！続き待ってます！ (2018年11月30日 2時) (
レス) id: a8459cfa7b (このIDを非表示/違反報告)
海月(プロフ) - えたさん» ありがとうございます〜！！励みになります！ (2018年11月24日 15時) (レス) id: b35afa0062 (このIDを非表示/違反報告)
えた(プロフ) - はじめまして〜！続きがすごく気になります…！更新頑張ってください！！ (2018年11月24日 12時) (レス) id: 9d6349b3fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海月@初心者 | 作成日時：2018年11月23日 16時
