いちごたちと転校生6【すとぷり】

前日のこと ページ24

体育祭まであと1日！
私達は、ほぼ全ての準備をして
校庭の飾り付けまでし終えた！！！

いよいよ、明日が体育祭かと思うと、涙で
視界が…なんてことはないです

ｸﾞﾜｯ!!ｸﾞｯﾜ!!

『えっな、何の声？』

突然動物の鳴き声が聞こえたかと思うと
校舎からカモが出てきた

『あぁ、なんだカモか…カモ！？！？』

野生のカモだ、迷い込んだんかな
って思わないくらいの都会なので
こいつがいるわけがない！てことは、学校で飼ってるってことだよね！？

「アメンボちゃーん！！！」

そう言って、おそらくカモを追いかけに来ただろう
藍楽くんがいた

「っ！！Aちゃん！？
僕の行く先々に君がいるね…まるで、僕を見守る月のようだよ…」

『そんなことより、カモあっちにいったけど』

「はっ！！このカモを15分以内に捕まえないと
僕退部にさせられるんだ！！ありがとう！！」

『逃がしたの藍楽くんなんだ、というか、意外と抜けてるのね…』

カモにアメンボと名付ける精神もどうにかしてる
うちのベジタリアンを見習えよ
今日も元気に18匹泳いでたぜ？
あれ、昨日数えた時は19匹だったよな…
まさか…！！！ベジタリアン令和が！！！
令和始まって1番最初に生まれたから名付けたが…
やっぱり周りが番号で呼ばれてる中1人だけ名前だといじめられるよな。気持ちわかってあげられなくてごめんって…

「Aさーん！」

『わっ！！れ、り、莉犬くんど、どしたのー？』

あっぶねー、令和くんって言いそうになったわ

「えへへ、Aさんが見えたから走ってきたんです」

『ほんと？ありがとー、嬉しいなー』

そう言って、頭を撫でると
気持ちよさそうに目を細める
この子実は、動物なんじゃないかな

「いよいよ明日ですね！Aさんが何のコスプレをするのか楽しみです！！」

『出来れば見ないで欲しいんだけど…』

「るぅとくんとか一眼レフ用意するとか言ってましたしね、よく撮れた写真は、生徒会室に飾るそうですよ！」

『誰、それ決めたの…！嫌だよ！！』

「え、ダメですか…？俺、Aさんの写真いつでも見たいなって思って…」

やめて、押しに弱いの、やめて
いいえ、A自我を保つのよ
この子の言う通りにはしていけない
純粋に見えて純粋だけど
結構考えてるからね、この子
深呼きゅ…

「ダメですか…？(上目遣い)」

『し、仕方ないなー！』

「やったーー！！！！！」

後悔はしてない

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