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…




レジでぼーっとしていたら、お会計お願いしまーすと聞こえてきた。
ハッと我に返って前を見ると




｢…あっ！｣

｢え？｣




天使が立っていた。
思わず声あげちゃったよ。首を傾げている姿も可愛い…。
ってそうじゃなくて！




｢お会計ですね、えーっと…。｣




やばい、目の前にいるの緊張する。柄にもない。
お会計済まさなくちゃ。




｢2600円になりまーす。｣

｢は〜い。｣




ああもういちいち可愛いな！尊さのあまり片手で顔を隠す。
天使はお財布からお金出していて気づいてないぽいけど、隣にいる男の子は気づいてるらしく怪訝な顔で見てきた。
ごめんね、変な人がお会計で。




｢ちょうどお預かりします。｣




ん？もしやもうさよならではないか？
レシート渡したら最後じゃん！
またどうぞ〜とは言うけど、それでまた来てくれる可能性なんて低いじゃん！

ここは勝負に出るか！
恋愛に関しては傷つきまくってきたから、逆に恐れることがない。




｢こちらレシートになります。｣

｢ありがとうございます〜…ん？｣




さっきみたいに首を傾げている。
そりゃそうだ、レシート渡してるくせに手を離さないから。

いきます！




｢あの…絶対また来てください！絶対ですよ！今約束しましたから！｣




言いました！引くなら引いてくれ！そしたら諦めるから！
覚悟して見つめると、天使は驚いたようだけどニコッと笑った。




｢もちろん来ますよ。とても美味しかったですし。｣

｢へ…。｣

｢だからまた来ます、ね、そうちゃん。｣

｢え？そうだね？｣




…言葉が出てこない。
口を開けたままレシートをようやく渡し、今の天使の言葉を理解した。




｢ありがとうございます〜！！おかげで頑張れます〜！！｣

｢あはは、そんな大袈裟な。僕も楽しみにしてます。｣




最後にそう言い残し、天使とお別れした。
相変わらず隣の男の子は、困惑した表情だけど。




｢…天使…。｣




さっきの笑顔を思い出す。
私に向けてくれた笑顔…スマイル…。


彼は天使(n回目)




…

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