ショートカット

〈 13 〉 ページ13

…




いぶさんたちもう食べ終わっちゃった。
きっともうすぐ帰るだろうな。

なぜわかるかって？そりゃ見てるからだよ。
この自慢の視力でぜーんぶ見えるからね！


ほら、お会計しに来た。




｢A…あのね？もっと仕事に集中した方がいいよ？｣

｢何のことでしょう？｣




そうくんに呆れた顔で見られる。すっとぼけてすぐ視線をいぶさんの方へ。




｢いぶさんもう帰っちゃうんですね。めちゃめちゃ寂しいです。｣

｢僕ももっといたいけど、このあと用があってね…。また来るからね。｣

｢！ほんとですか！やったあ！｣




約束がまた出来ただけでも嬉しいのに、いぶさんがくだけた口調になり、少し仲良くなれたかも？なんてもっと嬉しくなる。

次会えるのはまた来週かな。
これでまた頑張れる。




｢それじゃあばいばーい。｣

｢頑張ってね〜。｣




2人に手を振られ、私も笑顔で振り返す。
まだあと2時間くらいあるけど、いぶさんに会えたからなんてことない。




｢あ、そうだ、なっちろさん。｣

｢はいなんでしょう。｣

｢私来週から平日の午後出るの少し難しいかもしれません。
学校の方で課題あってやらなきゃなんですよ…。｣

｢なるほどね、了解。土日は大丈夫？｣

｢そこは出ます！！！！｣




いぶさんに会わないと一週間頑張れないからね！
土日はなんとしてでも出ますよ。




…

〈 14 〉→←〈 12 〉

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す