孤城の悪魔達［U S S S］ (ページ17)

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17 -小話- ページ17

次の日。

セ「おはよう」

　「ぁ、え、センラさんっ？！」

朝起きると目の前にセンラさんがいた

セ「ごめんな、昨日あのまま俺も寝ちゃったから」

　「あぁそっか、うん、大丈夫」

セ「朝ご飯作るから着替えとき、一緒に食べよ」

　「、うん」

返事を聞くとセンラさんはにこりと微笑んでから部屋を出ていった。

着替えて終わり窓の外を眺めていると

下の方で茶髪の人が見えた。

風でふわりと髪が舞って見えたのは緑の瞳。

「「ｺﾞﾄｯ」」

　「ひゃっ、」

「「ｶﾞﾁｬｯ」」

セ「Aっ！！」

驚いて窓から離れた時、机を揺らしてしまい
本を落としてしまった。

その直後、
声をあげた私を心配してくれたセンラさんが

ノックをせずに部屋に入ってきた。

　「ごめんね、本落としちゃっただけ」

セ「そっか、良かった」

センラさんの安堵した表情に
私を大切に想ってくれていることを感じた。

その一方、彼の背後にあるものに目が行く。

　「あの、センラさん、」

セ「ん？」

私の目線に気がつくと背後の朝食、

正確に言えば、浮いた(・・・)状態のトレーに目を向けた。

セ「あ、ごめっ、これはっ」

　「これが、前に言ってた魔力、？」

セ「うん、必死になってて、思わず、」

　「凄いね、！」

セ「、ありがとう」

はにかんで見せると

センラさんは安心した様に笑い、
トレーを持ち直し、テーブルに運んでくれた。

　「あ、美味しそう」

セ「ほんま、好きよな」

テーブル上にはスコーンが、ティーセットも並んでいる。

私は温かいスコーンを手に取りクロテッドクリームをつけて口に運ぶ

　「美味しい...」

セ「良かったー(笑)」

センラさんはベーコンエッグをフォークで口に運んだ。

セ「あ、ついてるよ」

　「ん、え、どこ？」

センラさんが自分の頬をちょんちょんと叩いて教えてくれる。

セ「ちゃうよ、こっち。」

　「あ、」

「「ﾍﾟﾛｯ」」

セ「あまっ」

　「ぁ、ぁ、」

兄のように思っていても、
その顔とやり方にきゅんとしてしまった…