声が出ない君へ −佐野玲於−

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律「クリスマスどうすんの？デート？」



玲於「何も考えてなかった。でも、毎年永久さんとクリスマスしてるなら、それを壊すわけにもいかないでしょ」



律「そういう問題か？」



玲於「あ、噂をすれば」



貴女「なんの噂？」



玲於「Aって毎年クリスマスどうしてる？」



貴女「永久くんと2人でケーキ食べるかな」



玲於「ほら」



律「んー、どっちも大事だよ！」



貴女「でも、今年は玲於くんと一緒に過ごしたい！」



か、可愛い…

律いなかったら、襲ってたかも



玲於「嬉しいけど、毎年永久さんとならそうしてあげて。俺とはいつでもデートできるし」



貴女「でも、永久くんとだっていつでもケーキ食べれるよ？」



玲於「クリスマスケーキは特別でしょ」



貴女「クリスマスデートだって、特別！」



玲於「わざわざ俺に合わせなくていいよ」



貴女「永久くんは、玲於くんとデートしてきなって言ったもん」



玲於「強がりかもしれないよ？」



貴女「なんでそう思うかな」



律「あ、あれ。会話の流れが」



貴女「玲於くんは私とデートしなくてもいいんだ」



玲於「は？そうは言ってないじゃん」



貴女「私は玲於くんといたいの！」



律「わー、どうしよー」



永久「あ、A！忘れ物！」



貴女「もういい！永久くんと美味しいケーキ食べるから！」



永久「え？何があったの？」



貴女「知らない！行こ、永久くん！！」



永久「わ、ちょ」



玲於「え、なに。なんであんなに怒ってんの」



律「バカだなー」



玲於「なんで？」



律「クリスマスに彼氏とデートするってけっこう大事な人ことだよ？」



玲於「デートとかいつやっても一緒なんじゃないの？」



律「雰囲気ってもんがあるでしょ！Aちゃんは玲於といたいって言ってるんだから。ていうか、ケーキは特別とか言ってたくせに」



玲於「だからって、永久さんと毎年やってること壊すわけにも」



律「優しいんだか優しくないんだか。と！に！か！く！仲直りしなさい！玲於もAちゃんとデートしたいでしょ？」



玲於「まあ。そりゃ、あたりまえ」



永久「俺に遠慮とかしないでよ」



玲於「永久さん」



永久「もう吹っ切れたから、大丈夫だよ！ほんとにA楽しみにしてるから！」



玲於「Aは？」



永久「いつもの自販機に飲み物買いに行くって！」



玲於「行ってきます」



永久「はーい！」

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