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「んで？俺に何か用？」
「あ、えっと…その…み、みっちゃんって、個性をもう1個持ってたりする？」
「……」
沈黙した光弥に、緑谷はゴクリと唾を飲み込んだ。
"聞いたらまずかったかな…？"
緑谷は聞いたことを後悔した。
そして光弥がゆっくりと口を開いた。
「…別に持ってねぇけど」
「…だ、だよね…！」
「あぁ。つか、何でそんなこと聞くんだ？俺が個性2個持ってないことなんて、お前知ってるだろ？幼馴染なんだし」
「う、うん。そうなんだけど…何となく、 気になっちゃって」
「ふーん」と光弥は興味無さそうに呟いた。
そんな彼に緑谷はどうしたらいいのか分からなくなった。
たまにこうやって全てに興味無いという顔をする光弥に緑谷は少しだけ恐怖を感じる。
何の躊躇いもなく人を殺せるのではないか、と緑谷はついつい思ってしまった。
光弥が人を殺す場面が頭に浮かび、強く頭を振った。
"違う。みっちゃんはそんな事しない絶対に"
「…あのさぁデク、もし俺がもう1個個性を持ってたとしたらなんだって言うんだよ？」
「え？いや…もし持ってたら何で言わないのかなぁって。個性2個持ってるなんて凄いことだからさ」
「でもそれ、お前に関係無ぇよな？」
「う、うん。関係無いけど…勿体ないなって思ってさ」
「はぁ…ほんとにお節介だな」
「…へ？」
いきなり声を1トーン下げて言った光弥に緑谷は硬直した。
緑谷の頬を冷や汗が一筋流れた。
「お前らヒーローはお節介が本質とか言ってるけど、マジウザいよそういうの」
「っ」
「こっちはほっといて欲しいのに、不必要に関わってくてくるとかマジで迷惑だから。全員が助けを求めてるなんて思うなよ？助けを求めてない奴だっているんだよ。だからしつこく関わってくんな。鬱陶しいから」
「……」
光弥に関わってくるなと言われた緑谷は何も言えなかった。
緑谷はただ悲しかったのだ。
幼馴染である光弥にここまで拒否されるのは初めてだったからである。
すると、光弥はフッと笑った。
「…なーんて、冗談だよ。俺が言った事はあんま気にすんなよデク。じゃ、仮免頑張ろうな」
光弥が一方的にそう言うとどこかへ行ってしまった。
緑谷は何も出来ずに光弥の後ろ姿を不安そうに眉を顰めて眺める。
「みっちゃん…何だか雰囲気変わったな…どうしたんだろ…」
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ARy - 好き (2023年5月3日 15時) (
レス) @page37 id: 20866609ad (このIDを非表示/違反報告)
ナツ(プロフ) - コメントありがとうございます！更新頑張ります！ (2021年12月25日 22時) (レス) @page38 id: 5b941b1f0d (このIDを非表示/違反報告)
あーりん - 私もこの作品にはまって一気読みしちゃいました！文を書くのがとても上手で読んでいてわくわくします！！更新頑張ってくださいd=(^o^)=b (2021年12月23日 18時) (レス) @page37 id: 86690bee99 (このIDを非表示/違反報告)
ナツ(プロフ) - コメントありがとうございます！これからも頑張ります！ (2021年12月14日 20時) (レス) @page31 id: 5b941b1f0d (このIDを非表示/違反報告)
紫霊 - 一気に読みました!!!とても素敵なお話ですね。これからも頑張ってください(*^^*)光弥くんがヴィラン側に堕ちるのかヒーロー側に留まる(?)のかこれからの展開が楽しみです！！！ (2021年12月11日 18時) (レス) @page30 id: 84d5eb71dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツ | 作成日時：2021年9月9日 18時
