バーコード ページ23
真冬side
・
お客さんがチラチラとしか見当たらないスーパーの、お菓子売り場で一人膝を抱える。
…昨夜のあの女の子…相川美冬ちゃん?だっけ。
あれはなんだったのだろう。
男として本当に情けないけど、本当に本当に怖かった。
容姿も名前も僕自身によく似ていて…でも目がものすごく怖かった。
僕がここから出られないのと、やっぱ関係してると思う。
…あの子の正体は謎に包まれたままだけど、取り敢えず二人が来たら報告しなくちゃ。
もし、いつかここから出られたら、二人に沢山お礼しないとな。
僕、やっぱり人に頼ってばっかりだな。
ま「……はあ」
僕の吐いたため息は、誰にも聞こえる事なく店内の静かな空気に消えてった。
・
・
渉side
放課後。部活を終えて、Aとスーパーに向かう。
いつもの古びた商店街を並んで歩く。
Aは軽く鼻歌を歌って空を見上げながら歩いている。
…可愛いな。……なんて。
俺は無表情を装う。
…そういえばいつだっけなー。こいつの事好きになったの。
小4だっけな。
実はAは小4の頃、嫌がらせを受けてた。
でもAは表情一つ変えずに、冷静な行動をして、全部一人で抱え込んでた。
……頼って欲しくて、声かけたらさ。
あいつ、泣き笑いしながら俺に飛びついて来て、「ありがとう」って俺に言ったんだ。
その時、俺は首筋に冷たい水を垂らしたようにゾクゾクして、心臓がジーン、キューンってなって、大花火が真後ろで咲いたかのような、強い強い衝撃を受けた。
体全体が熱くて、冷たい風が心地良くて、心臓の音がクソうるさくて、指先が震えて…。
…俺って結構単純だと思う笑
赤ん坊の頃からずーっと一緒にいて、ずーっとAの事考えて生きて来たんだから、そりゃ好きになるのもしょうがない。
まあそのあと、無事にAへの嫌がらせはピタリと止んだ。
…そのことがあってから、俺らは前より仲が良くなってたと思う。
…とかそんなことを一人で考えてたら、スーパーの少しボロい看板を通り過ぎていた。
そうだ、今はまふおのバーコードの事考えないと。
自分のほっぺを両手でピシッと叩いて無表情を作り直して、スーパーの入り口をくぐった。
・
(土下座)←特に理由はない
真冬くんの出し方がわからない…(だからうらたさんが多く出る(((殴
もうなんか色々土下座!!(土下座)
665人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雛紗(プロフ) - 間に合っ…てないですねすみません、 (2020年2月29日 0時) (レス) id: db311f7197 (このIDを非表示/違反報告)
雛紗(プロフ) - 朔夜さん» ひょわああありがとうございます!!!! (2020年2月13日 23時) (レス) id: db311f7197 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - おかえりなさい!ずっと待ってました!これからも楽しみにしています! (2020年2月13日 22時) (レス) id: e3cb926ca0 (このIDを非表示/違反報告)
雛紗(プロフ) - Aliceさん» なんか天使が来たわ (2018年10月9日 22時) (レス) id: db311f7197 (このIDを非表示/違反報告)
雛紗(プロフ) - *Momijiさん» ネット上ではね…笑 リアルの世界ではもうなんか要らんものみたいに扱われて辛いでござる…(コメ欄言うことじゃない←)なのでネットが生き甲斐なのでござる)^o^( (2018年9月11日 11時) (レス) id: db311f7197 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ