西 の 生 徒 会 。 2

74 生徒会？？ ページ29

門を出るなり

あんなに急かしてたペースを一気に下げ出す


なんや。





｢しげ歩くの遅ない？｣







重｢ん？そう？｣



｢おん。亀みたい｣






そう言うとふざけて変な顔をしてくる

面白くて少し笑うと
しげも笑い出す






重｢はよ歩いてもうたら、すぐ駅ついてまうやろ？ちょっとでも長く一緒におりたいし｣




｢なにそれ｣






サラッとそんな事を言うから

何だか少し恥ずかしい



ニコニコと笑うしげの手に
さらに力が籠るのがわかる






重｢俺ずっとAに会いたかってん｣



｢学校でも会えるじゃん｣


重｢せやけどさ、ここ一週間まともに顔合わせてないやろ？｣



｢忙しそうやったもんな｣




重｢おん。大変やったで
昼休みちょっと時間できたから教室行っても
Aおらへんし｣



｢あー、勉強教えてもらいにいってたから｣






重｢ん。結構寂しかった｣





珍しく望見たく言い寄ってくる

ギュッと握られた手を
引っ張られしげの腕の中へ


相手がしげだからなのか

ドキドキの心臓が早くなるのがわかる








｢しげ、なんか望みたい｣




重｢俺とおる時に小瀧の名前出さんといてや｣






｢望、望、望｣





重｢俺の話聞いてた？？｣








煽るように望の名前を連呼すれば

眉間にシワを寄せる


なんだがそれが面白くて

笑いそうになる






頑張って平常心を保とうとするものの

口角が上がってしまって

我慢ができない





重｢真面目に聞いてへんやろ｣



｢聞いてるって｣



重｢笑うの我慢しとるやないか｣


｢これは頬の筋肉鍛えてるねん｣




なんて、紛らわすものの

そんなのが上手くいくはずもない




完全に言い訳下手なやつやん

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