【谷崎】ボクたちの恋をはじめよう・２【文スト】

あとがき ページ16

随分長くこの作品を書いていた気がしますが、書き始めたのは２月。半年ほどの執筆期間でした。
　谷崎くんがお相手の夢小説となると、どうしても避けて通れないのがナオミとの関係でした。私なりに研究してみますと、占ツクではナオミは主人公のことも大好き、谷崎は妹と同じくらい主人公が大切という、やや主人公愛され的なお話が多かったような気がします。
　しかし、はたしてあの兄妹の絆に、そこまで入り込む隙があるのか。恋人が、彼の中でナオミと同列になれるのか。私には、安易に、三人を良好な関係にはできませんでした。
　しばらく決着のつかないままでいましたが、ある日、思い付きました。もういっそ諦めて、主人公にはナオミにはなれないことを知ってもらおう。妹には勝てない、肉親には叶わないことを、全面に出した話にすることにしました。
　よって、物語は、主人公が、妹を理由にフラれる、つまりナオミに敗北するところから始まります。
　ここから如何に逆転するのではなく、いかにしてナオミとは“違う”存在になるか。それを軸に、物語を進めています。
　タイトルの『ボクたちの恋をはじめよう』は、そういう意味での、“ボクたち”の恋、なのです。
　長々とつまらない解説をしましたが、最後に、いままで読んでくださった方、全員に、お礼申し上げます。
　最後まで、応援ありがとうございました。
　今後も、応援よろしくお願いいたします。


2018.8.12 雪乃

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