生意気な後輩と３日目 ページ3
「じゃあ俺こっちやから。学校内ならどこで待っててもええけど、どこにおるかの連絡はいれといてな？」
「はーい。て言うかさっきから敬語抜けすぎやて」
「すみませーん」
走って逃げる彼の姿を見送ってから自分の教室に向かおうと振り返れば、目の前に見覚えのある顔があり思わず驚いて変な声が出てしまう。
「なんやその声」
「ゾムこそなんで私の後ろにいるん…？」
「2人が見えたから来てみただけやけど」
「にしても気配なさすぎるよ…忍者なの…？」
「おお、ええなそれ」
それいいの？と聞いてみれば便利そうやん、と返されてしまう。
便利そうってゾムは一体何を企んでいるのだろう。
「まぁそんなのはよくて。チーノと朝から一緒なんてお熱いやん？」
「今日そんな暑い？」
「…俺、Aのそういうとこ好きくないわぁ」
「えっ…」
「そ、そんな傷ついた顔せんといてや…嘘やから、な？熱いっていうのはそうやなくて、チーノとふたりで登校なんて見せつけるやんって話」
ゾムの言ってる意味が分かり少し頬が赤くなるのがわかる。
「ち、ちゃうの！これは…」
「これは？」
「えーっと…」
どう説明すればいいんだろう…。
弟って言っちゃってもいいのかな？
でもチーノくんに言ってええよって言われてないし、言ったら言ったで迷惑かけるかもしれないしなぁ。
「…朝たまたま会っただけだよ」
「嘘やろ」
「う、嘘じゃないもん」
「じゃあ今の間はなんやねん。あとこっち見ろ〜」
「う〜…人にも事情ってもんがあってね…！」
頬をつままれていれば首に腕がまわってきてそのまま誰かの胸の中に。
自分の家と同じ柔軟剤の香りに思わず顔がまた赤くなるのがわかる。
「ゾムさんあんまいじめんといたってや〜」
「別にいじめとらんやん。なんか用？」
「お姉ちゃんがいじめられてたんで可愛い弟が助けに来ただけです〜」
「…は？えーっと…？」
「そ、そゆこと…です…」
「そゆことって…え、まさか新しく出来た義理の弟って…」
困った顔で彼を見れば目を見開いた後にまぁ頑張れや、なんて頭を撫でられてしまった。
頑張れと言うくらいなら助けてくれないでしょうか。
「それでなんでチーノくんも私のこと撫でるの」
「…ちょっと、気に食わなかったんで」
「どういうこと…？」
「鈍感な先輩は気づかなくていいですぅ」
私を撫で終えれば満足した顔でまた教室へ戻っていく彼。
まったくなんなんだ、と彼に撫でられた頭に触れてみればなんだかくすぐったくて恥ずかしかった。
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芽樹。(プロフ) - 「かぎかっこ」さん» ありがとうございます。｢かぎかっこ｣さんのコメントが嬉しくてこちらまでにこにこしてしまいます。こちらこそいつも癒しをありがとうございます。ゆっくりではありますが、お待ちいただけたら幸いです。 (2019年9月20日 1時) (
レス) id: 4dfb0739ae (このIDを非表示/違反報告)
「かぎかっこ」(プロフ) - 完結おめでとうございます。お疲れ様でした！最初から最後まで2人が可愛くてずっとニコニコしながら読ませて頂きました。癒しをありがとうございます！次作も楽しみに待っておりますので、芽樹。さんのペースで頑張って下さい。応援しております。 (2019年9月19日 15時) (レス) id: af5934532f (このIDを非表示/違反報告)
芽樹。(プロフ) - まうるさん» コメントありがとうございます。ciくん沼へいらっしゃいませ！これからもciくんの魅力を伝えられるように頑張ります！ (2019年8月29日 7時) (レス) id: 4dfb0739ae (このIDを非表示/違反報告)
まうる - ciくん沼にハマってしまいましたわ.....ありがとうございます (2019年8月29日 2時) (レス) id: a48c43d4d7 (このIDを非表示/違反報告)
芽樹。(プロフ) - ソルティングさん» いえいえそんな！改めてリクエストありがとうございました。励みの言葉とても嬉しいです…！頑張ります！ (2019年7月15日 5時) (レス) id: 4dfb0739ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芽樹。 | 作成日時：2019年6月10日 20時
