ごこめのおんがえし ページ6
不思議と今日は勝手に目が覚めてしまった。
めざましかけるの忘れてた、と時計を見ればまだ朝の6時でいつもより早い起床だ。
本当だったらもう少し寝たいところだけど、と隣を見ればすやすやと小さな寝息をたてて眠るショッピくんの姿があった。
ふふ、と小さく笑みを零してから布団をかけてあげる。
気持ちよさそうに眠る彼の姿を見てから、起こさないようにそっと部屋を出た。
ふわぁ、と小さく欠伸をしてエプロンをつける。
いつもは朝食を抜いてしまうのだが、彼がいてはそうはいかない。
フライパンにたまごをひとつ、またひとつと落としていけばキレイな円を描いて真ん中にお月様のような黄身がのる。
軽く塩コショウをふりかけて、隣のフライパンでは鮭を焼けばじゅわ、と油が溢れ出てきて思わずごくん、と生唾を飲み込んでしまった。
お皿に目玉焼きと焼き鮭を盛りつければ、タイミングよく炊飯器がお米が炊けた合図の音楽を流した。
ぱか、と開けば甘いお米のいい香りが立ちこめる。
豪華ではないけれど日本人らしくていいのでは！と自画自賛していればキッチンの扉がゆっくりと開いた。
「寝坊してごめんなさい…！」
「全然大丈夫だよ。まだ寝ててもよかったのに」
「朝ごはんとか、手伝いたかったので…」
でも遅かった…と落ち込む彼の頭を撫でてあげれば、紫陽花色の瞳がこちらを向いた。
「それじゃあ片付け手伝ってくれる？」
「はい！もちろんです！」
嬉しそうに両手をあげて笑顔をつくる彼。
そのあと小さくぐぅぅ、とお腹の音が鳴り彼の顔を見れば少しずつ頬を赤くしていった。
「お腹すいたね。朝ごはん食べよっか」
「は、はい…」
恥ずかしそうに目を逸らして大きな椅子に座る彼。
そういえばショッピくんの衣服類何もないんだっけ、と彼の方を見ていればその視線に気づいたのか不思議そうにこちらを見て首を傾げる彼。
「どうかしましたか？」
「ショッピくんの洋服買いにいかなきゃなぁって」
「えっ、そんな…悪いんで…」
「一緒に住むのに悪いも何もないでしょ？」
でも、と言葉を続けようとする彼の唇にそっと人差し指を立てる。
「それに私がショッピくんとおでかけしたいの。だめかな？」
「だ、だめじゃ、ないです…」
「ふふ、よかった。それなら今週の土曜日買いに行こっか」
「は、はい、ありがとうございます…！」
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rimu@他力本願寺建設完了！ - 最後の「(名前)先輩」ってどういう意味なんですか？自己解釈だとまた転生して､､､。ってことですかね？と言うか泣きました。目からアラル海。 (2022年5月31日 22時) (
レス) @page31 id: 8604b433e3 (このIDを非表示/違反報告)
零こうたろう(プロフ) - コメント失礼致します。いや本気で泣く、、、めっちゃ感動しました！最後が以外だけど、そこも好きです！本当に感動(語彙喪失) (2022年4月4日 11時) (レス) @page27 id: 8d40178834 (このIDを非表示/違反報告)
芽樹。(プロフ) - 優希さん» 最後までお読みいただきありがとうございます。自分ではあまり上手くかけたとおもっていなかったのでそう言って貰えるととても嬉しいです…！ (2019年7月31日 8時) (レス) id: 4dfb0739ae (このIDを非表示/違反報告)
芽樹。(プロフ) - 舞刃さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます。待っていていただいたのに拙い文での返信となってしまい申し訳なかったです…。 (2019年7月31日 8時) (レス) id: 4dfb0739ae (このIDを非表示/違反報告)
優希(プロフ) - 最後まで読ませていただきました。最後では、泣いてしまいました。とても感動できるいいお話でした。手紙の内容や、最後転生？して反対の立場としての出会い、恩返しをする前の出会いが描かれていて更にうるうるとしていましました。素敵な作品をありがとうございます。 (2019年7月31日 0時) (レス) id: dbd9bf7781 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芽樹。 | 作成日時：2019年7月16日 20時
