5-3 ページ25
暗く広い和室で神威を待つ。
神威の家は豪邸だったが、入ってみると中はあまり綺麗ではない。
というより寧ろ汚く、壁や襖はそこらじゅうにガムテープなどが貼られていてかなり荒れていた。
何となく部屋を観察していると蝋燭を待った神威が来る。
｢ごめんね、今電気切られちゃってて｣
｢あ、これ今朝裏庭で採った林檎｣
｢今剥いてくるね｣
……
電気？林檎？
背筋が粟立つ。
私は何となくここに居たくなくて、お手洗いでも借りようかと立ち上がった。
暗い廊下に出て、携帯の明かりを頼りに歩く。
その時の私はただトイレを探すだけのつもりだっ
たｰｰｰｰｰ
【神威が林檎を剥くために席を立つ。
18:05［神威邸廊下］
右手奥廊下途中、おかしな部屋がある。
18:07［神威邸廊下］
廊下の突き当りにトイレがあった。
18:10［神威邸居間］
神威が剥いた林檎を持って戻ってくる。 】
｢日記｣の通りにトイレを見つけ
そして戻るだけ
歩いていると、右手にテープの貼られていない襖が見えた。
【おかしな部屋がある。】
何だろう
この部屋…？
私はその部屋が無性に気になり、近づいてみる。
｢日記｣には部屋の中のことは書かれていない……
これを開けると未来が変わるってことだ……
………
私は襖に手をかけた。
ｻﾞｻﾞｯ
まさかそれが
私たちの｢未来」を大きく変えることになるなんて
思いもしなかったんだｰｰｰｰｰｰ
襖を少し開け、その隙間から部屋を覗くとｰｰｰ
血、血、血
人のようなもの
壁に赤黒い字で書かれた｢たすけて｣という言葉
私は何も言えず立ち尽くした
/************
一方その頃、因果律大聖堂では、轟音が鳴り響きいていた
｢うひｨｨｨｨ｣
｢因果律が崩壊するのじゃあ！｣
とムルムルが叫び、
AA……
開けたのか
" あれ "を
｢歌舞伎町｣という箱庭に
因果律を捻じ曲げ12人の｢所有者｣を配置した
結果
起きるはずのない奇跡は二度起こり
未来は大きく変わろうとしている……
｢面白い｣
｢AA
お前を選んだのは間違いではなかった！｣
デウス・エクス・マキナが愉しそうに嗤っていた
*/***********
ｻﾞｻﾞｯ
ｻﾞｻﾞｻﾞｯ
ノイズとともに
【20xx/7/28
21:10
Aが俺と結ばれる
HAPPY END】
という｢A日記｣の記述が消滅した
｢全部上手くいってたんだよ……？｣
｢何で……｣
｢なんで開けちゃうの、A……｣
いつの間にか私の背後に立っていた神威が泣きながらそう言った
Diary:END
＞＞＞Next Diary: 6th／視覚の罠
続く (更新停止中)
お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←5-2
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 29人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
緋月(プロフ) - 応援してます！頑張って下さい！ (2019年5月7日 19時) (
レス) id: 4ca5b3a12b (このIDを非表示/違反報告)
真昼 - 陰ながら応援しています。更新頑張ってください！ (2018年3月20日 18時) (レス) id: d9598bb933 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - この作品めっちゃ大好きなのでこれからも更新頑張ってくださいね！ (2018年2月5日 22時) (レス) id: fed522c1c2 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - 面白いです！これからも頑張ってください！！ (2018年1月7日 17時) (レス) id: 85a22ae82f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：juno | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/6e31f592a01/
作成日時：2018年1月7日 0時
