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私と神威は色々なアトラクションを回っていた。
途中、プラネタリウムを通ったが、
「ここは、やめよう……」
私はそう言って素通りした。
「?」
神威は何やら怪訝そうな顔をしていたが、前方に見える観覧車へと向かった。
私達の順番が来て観覧車に乗り込むと少しの沈黙ーーー
先に口を切ったのは私だった。
「神威は何で私を追い回すの?」
そう訊くと、彼は不機嫌そうな顔をし、
「Aなんでさっき
プラネタリウムを避けたの?」
と訊いてきた。
神威が徐に立ち上がる。
「A好きでしょ?」
「"星"」
なんで知ってるの、などと考えかけてーーー
やめた。
私達には「日記」がある。
「……
ひどいよ、また「日記」……?」
「違う」
神威が即答する。
「Aが教えてくれたんだよ?」
**/**********
一年前 5/10 14:20 [第七中学校]
その日俺は放課後の教室に居残っていたーーーー……
机に座って、アンケートに向かう。
アンケートには「将来の夢」「あなたが将来やりたいことはなんですか?」などと書かれている
……
今の俺に何を書けっていうんだーーー……
その時、前方の席の俺と同じで居残りをしているクラスメイトが気になって
「どうしたの?」
「君もまだ書けてないの?」
と訊きに行った。
彼女のアンケート用紙を覗き込むとこそには「家族みんなで星を見に行きたいです。」と書かれていた。
「……先週、お父さんとお母さんが離婚しちゃって」
「望遠鏡は買ったんだけど、約束が流れちゃって……」
「アハハ……」
「変だよね、消そ」
俺は言い訳をするかのように話して消しゴムを持った彼女の腕を掴んで
「ーーーーーー」
「変じゃないよ」
*/***********
やば……
思い出してきた……
そうか、1年の最初の頃
神威と話したことがあったんだ……
確かあの時ーーーーー
「なら、俺と星を見に行かない?」
「天文台なら近くにあるし」
「ね、いいアイディア!」
「……な」
「違……私は家族と見に行きたいって話を……」
「堅苦しいよ」
「……じゃあ、これならどう?」
「俺が将来Aと結婚してあげる」
ただの冗談だと思った。
「神威はまだ何か隠してるんだ……」
「よね……?」
「秘密……」
*/***********
ーーーーー帰り道
「A……」
「家によってかない?」
「あ……」
「うん……」
神威に誘われ流れで家に行くことになった。
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした!
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緋月(プロフ) - 応援してます!頑張って下さい! (2019年5月7日 19時) (レス) id: 4ca5b3a12b (このIDを非表示/違反報告)
真昼 - 陰ながら応援しています。更新頑張ってください! (2018年3月20日 18時) (レス) id: d9598bb933 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - この作品めっちゃ大好きなのでこれからも更新頑張ってくださいね! (2018年2月5日 22時) (レス) id: fed522c1c2 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - 面白いです!これからも頑張ってください!! (2018年1月7日 17時) (レス) id: 85a22ae82f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:juno | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/6e31f592a01/
作成日時:2018年1月7日 0時