貴方は誰 ページ5
エレベーターの扉が開く。
オレは持っていた蝋燭を突き出し、目を瞑った。
ｶﾞｼｬ(エレベーターの扉が開く音)
?「あ！！目を覚ましたんですね！」
『え』
目を開けるとそこには、灰色のスーツを着た女性が立っていた。
?「いやぁ、良かったです！結構早く目を覚ましましたね...ミスターがやったので２日ぐらいかかるかと思ったのですが...」
『え、えぇと...』
?「あ、ごめんなさい、独り言が(笑)...えっと...何故蝋燭を突き出しているんですか？」
『あ、』
オレは咄嗟に蝋燭を自分の元へ戻した。
『あ、あの...ここは...』
?「あ、そうですよね！起きたらここって...もうホントにミスターはいっつも強引なんですから！！」
この人は何言ってるんだ。てゆうかこの人誰だ。
?「そうだ！起きたらミスターの元へ連れていくんだった！Aさん、ついてきてください！」
『なんでオレの名前...！』
その人はエレベーターの中に乗り込み1階のボタンを押した。
?「今からミスターの元へお連れしますね！」
『えっと、...』
ミスターって誰！？
1階に着くと、扉が勝手に開き、女性はオレを先に廊下に出した。
扉が勝手に閉まり、女性は「こちらへどうぞ」と言いオレをミスター?というところへ案内した。
『...てかさっき、扉が勝手に開いたぞ...！？手動だよなあれ...』
女性はオレの前をルンルンと歩いている。
しかもなんか歌ってる。何言ってるか聞こえないけど...
?「仲間が増える〜〜♪♪あ、着きました！」
いつの間にか目の前には大きな扉があった！
ｺﾝｺﾝｺﾝ(女性が扉を叩く)
?「ミスター！Aさんを連れてきましたよ〜！」
扉の奥から「入れ」と聞こえる。
男性の声だった。しかも若い人の声ではない、なかなか渋い声だった。
ｶﾞﾁｬ(扉を開く音)
?「失礼しまーす、ささっ！Aさん、どうぞ！」
女性に誘導され部屋に入る。
女性は扉を閉め、ミスター?に声をかけた。
?「ミスター！Aさんですよ！書類は後！」
?「わかってるわかってる」
ミスター?は入って左側にある、書類が山積みになった机を目の前に、椅子に座って作業していた。
手を止めこちらを向く。
?「やぁ、おはようA。よく眠れたかい？」
そのミスター?とやらは、黒色の長めの帽子に、黒い羽根がついた独特な柄の上着、中には赤い服、そして何よりキラキラしたズボンが目立った見た目をした、お髭付きの男だった。
『ｳﾜｯ.....』
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作者名：机の上の靴 | 作成日時：2022年10月3日 7時
