4 ご迷惑おかけしてます ページ4
「はーじーめ！」
ドアに向かって駆けていく隼兄の手を掴み、引き寄せる。
「……お兄ちゃん？ 始さん――グラビとプロセラの皆さんに迷惑かけないでって、言ったよね？」
少しばかり高圧的に睨みつけてみたものの、あまり効果は見られない。
「あぁっ、お兄ちゃんはそんなAも愛して……」
「ごめん、私はそんなお兄ちゃん嫌い」
ガクリと膝をつく隼兄。いくらなんでも大袈裟じゃないかな。
ドアを開く音がして、始さんが顔を覗かせる。
「さっき隼の声が聞こえた気がしたんだが、幻聴か……？」
「はじめー！ おかえりっ」
「時間差かー。してやられたね、始？」
始さんに続いて部屋に入ってくる春さん。
いや、そういうのじゃないです。
「あれ、その子は？」
私を見て目を丸くする春さん。
「あ、私、隼兄の妹の霜月Aです。いつも兄がお世話に――ご迷惑おかけしてます」
「え、何でそこ言い直しちゃったの……？」
「いや、事実でしょ？」
私は即答する。ひどい、ってそれ私を置いて家を出た人の台詞じゃないから。
「事実だろ」
始さんも真顔で同調する。……この人とは仲良くなれそうだ。
相手からしたら、私はストーカー紛いの行為をしてくる知り合いの妹、っていうマトモじゃないレッテルが貼られてるわけだけど。
「始まで……誰か僕の味方をしてくれる子はいないのかい？」
その言葉に、プロセラの皆さんは一斉に立ち上がる。
「俺、ピーチティー注いで来るわ」
「あ、俺も手伝います！ Aちゃん、カップ下げてもいいかな？」
「あーちょっとマゼランに餌やってくるわ……」
「ちょっとランニング行ってきますね！」
ほら、涙も！とさりげなく避難勧告している郁さん。めっちゃいい人。
とりあえず面倒なことになる前にお逃げくださいませ。
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Rain - とても面白かったわ更新頑張ってくださいね笑 (2017年7月20日 23時) (
レス) id: 44c33d6fbd (このIDを非表示/違反報告)
べべ - 隼様、、ww始様、、良き//// (2017年3月31日 23時) (レス) id: 9ed75b4815 (このIDを非表示/違反報告)
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