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「うぅー、寒い寒い」
冷えた体を擦りながら年季の入った玉狛支部の扉を開けると、音に気付いて部屋からひょっこりと眼鏡の掛けた女の子が顔を出した。
「あっ、Aちゃん久しぶり」
「久しぶり栞。桐絵はいないの?」
「小南は今遊真くんと特訓中だよ」
遊真って名前はどこか聞いたことある名前だった。誰だっけなと悶々と考えながら靴を脱いで奥の部屋へ入れば、中は暖かく外で冷えた私の体が一気にポカポカとした。
「はい、Aちゃんの大好きなマシュマロ入りココアだよ」
「栞ありがとう〜!」
渡されたマシュマロ入りココアを一口飲む。
はぁ……、美味い。寒い冬にこんな美味しい飲み物が飲めるなんて私生きてて良かった。
ホッ、と安堵一息をした時騒がしい声と共に扉が開けば、見知った顔が三人と知らない顔が三人が見えた。
「Aー!」
「やっほー桐絵」
抱きつこうとする桐絵を避ければ、「ひどい!」と涙目で言ってきたけど、今私ココア持ってるから抱きつかれても困るからね。
「京介、これ頼まれたやつ持ってきた」
「ありがとA。助かる」
「レイジさんお久しぶりですね。また体ゴツくなったでしょ」
「余計なお世話だ」
見知った三人に声を掛けたあと、知らない三人に顔を向ければ白髪の子以外はパクパクと魚みたいに口を開いてた。
何この子達、面白すぎでしょ。
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美桜琉(プロフ) - とても面白いです!更新待ってます!頑張って下さい! (2019年11月7日 20時) (レス) id: 95c48d4791 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハルハル | 作成日時:2018年10月31日 2時