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第19話:師団顧問 ページ21

ガチャ




「…お、やってるね。おはよう」


キリヲ「先生!?ビックリさせんといてください…!ゴフッ」


「わーごめんごめん!…相変わらず研究に没頭してるようだね」




魔具研究師団。

廊下の隅にひっそりと佇んだ師団室の横にはたった1人、アミィ・キリヲの名だけが刻まれている。ここは私が顧問をしている師団なのだがどうも悪魔が集まらないことでちょっと困っていたところだ

吐血したキリヲにハンカチを渡しながら辺りを見回すが、…確かに物置部屋と呼ばれてもおかしくない数の魔具の残骸。悔しいけれど





キリヲ「今日は何しに?」


「ああ、今年の1年生争奪戦(ルーキーハント)で新入生捕まえないと残念だけど廃団だって、ダリ先生が言ってたことを伝えに。」


キリヲ「…」



心を鬼にしてはっきり言ったその言葉に興味が無いのか、はたまた吐血したせいで体調でも良くないのか。キリヲは返事をしないまま俯いていた





「…いいのか?」


キリヲ「え?」


「廃団になるってことは、つまりお前は来年から未所属になるってことだが」


「…僕は先生と2人でやって行くのも楽しいと思ってますから」




《まあ、今年いっぱいだけにはなってしまいますけど》



サラリとそんなことを呟きながら、尚も魔具を作り続けているキリヲ。なぜ真顔でなんの躊躇もなく言えるのか分からないが、まあキリヲがそれで満足ならと引き下がることにした




キリヲ「でも、増えたらそれはそれで楽しそうやわぁ」


「キリヲの好きにしてくれればいいよ」





なんて言いながら、今年の師団披露のことが頭に浮かんだ。また物置扱いされてはキリヲも私も面倒なだけだ。今年こそ団員を入れた方がいいような気はする…が

結局、決めるのは顧問ではなく団長だ。私自身はキリヲのサポート、そして自分の研究をするだけだ。





キリヲ「うわっ!!」




ボフンッ、と辺りに白煙が舞う。驚いたが大体理由はわかっている。キリヲが心配なので薄目をあけるとホコリが目にしみた。少し痛い。



全く…随分とまた派手に失敗したな、キリヲ…






「大丈夫か?」




隣でゴフッとまた吐血しているキリヲに私は小さくため息をついた。見たところどうやら特に怪我はないらしい。





キリヲ「大丈夫です…は〜ビックリしたわ…でもこれで…」




ブツブツと独り言を並べながらまた作業台へ戻るキリヲ。
研究好きも大概にするべきだろう


…なんて、私が言えたことでは無いのだが。

第20話:アミィ・キリヲ→←第18話:来た傍から帰りたい



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えんさん(プロフ) - 霧隠紫音さん» はい!m(_ _)m (2022年6月12日 21時) (レス) id: cfaad42937 (このIDを非表示/違反報告)
霧隠紫音(プロフ) - 嬉しいです!もし機会があれば私の作品も読んでみてください!駄作者なりに頑張っています! (2022年6月11日 17時) (レス) id: 3b05bc2eb8 (このIDを非表示/違反報告)
えんさん(プロフ) - 霧隠紫音さん» そうだったのですね!あまり小説書くのは上手ではないですが、占いツクール歴自体は長めなので…もし少しでもお力になれる事があればいつでも聞いてください!^^* (2022年6月11日 17時) (レス) id: cfaad42937 (このIDを非表示/違反報告)
霧隠紫音(プロフ) - なるほど!私も昨日、小説書き始めたばっかりなので機会があればぜひアドバイスをください! (2022年6月11日 17時) (レス) id: 3b05bc2eb8 (このIDを非表示/違反報告)
えんさん(プロフ) - 霧隠紫音さん» イルマくんの作品は今回が初めてですね! (2022年6月11日 17時) (レス) id: cfaad42937 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:えんさん | 作成日時:2022年6月8日 22時

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