プロローグ:寝坊 ページ1
『ねえ、大丈夫?』
…暖かい
△△△
「———い」
△△△
『今日からここが君の家だからね!はぁ…!初めての娘っ…!!』
暖かい
△△△
「——おい———ろ」
△△△
『…ねえ、どうして君はいつも歩いて登校するの?』
『飛ばんと遅刻するぞ。ただでさえ貴様のせいで遅れたというのに』
………ごめんね
△△△
「……A」
△△△
『……ごめん、先に行っててよ。私高所恐怖症だし飛ぶの好きじゃないんだ』
△△△
「起きろ!!!A!!」
「!」
心地よい低音ボイス、には程遠いキレ気味の大声で起こされた朝。私の目の前にはただでさえ眉間のシワが多いというのに、いつも以上に深くなって冷たい眼差しでこちらを見下ろしている男、カルエゴがいた。
カルエゴ「貴様、余程捻られたいようだな」
「…捻るのは勘弁して。今何時?」
というか何故カルエゴがここに。
カルエゴ「5時だ」
「へえ、そう…。え?」
待てよ、リハーサルは6時6分6秒から…ということは
あと1時間くらいしかない……
「やばいね」
カルエゴ「随分他人事だな。本番前日に教師が遅刻するなど言語道断、私が来なかったらどうするつもりだった」
「…ごめん」
どうやら目覚魔し時計が壊れていたようだ。
右を見ると固く口と目を閉ざした目覚魔しが見える。お前のせいだぞ、と八つ当たりしながら重たい体を起こした
「わざわざ来てくれたんだね、ありがとうカルエゴ」
カルエゴ「…いい加減教師の自覚を持て。理事長みたいになりたいのか」
「いや、なりたくないね。楽観主義ほど身を滅ぼすものもないし」
カルエゴ「言葉ではなく態度で示せ。寝坊するなどそれでも
「…ごめん、すぐ支度するよ。10分で行くから先に行ってて」
カルエゴ「そういって遅れてこなかったことがないだろ。一緒に行ってやるから5分で支度しろ」
大きくため息をつかれたので、ムッとするがその通りなので押し黙る。
私の部屋に飾られたサボテンをちらりと一瞥したあと、カルエゴは外に出ていってしまった
「…カルエゴには敵わないなぁ」
フッ、と静かな笑みが零れる。入学式の総責任者であるカルエゴまで遅れてしまったら元も子もないので、仕方なく急ぐことにした
…そう、これが私の日常。
これは、私の身と悪魔学校に起こった少し不思議な体験の話である。
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えんさん(プロフ) - 霧隠紫音さん» はい!m(_ _)m (2022年6月12日 21時) (レス) id: cfaad42937 (このIDを非表示/違反報告)
霧隠紫音(プロフ) - 嬉しいです!もし機会があれば私の作品も読んでみてください!駄作者なりに頑張っています! (2022年6月11日 17時) (レス) id: 3b05bc2eb8 (このIDを非表示/違反報告)
えんさん(プロフ) - 霧隠紫音さん» そうだったのですね!あまり小説書くのは上手ではないですが、占いツクール歴自体は長めなので…もし少しでもお力になれる事があればいつでも聞いてください!^^* (2022年6月11日 17時) (レス) id: cfaad42937 (このIDを非表示/違反報告)
霧隠紫音(プロフ) - なるほど!私も昨日、小説書き始めたばっかりなので機会があればぜひアドバイスをください! (2022年6月11日 17時) (レス) id: 3b05bc2eb8 (このIDを非表示/違反報告)
えんさん(プロフ) - 霧隠紫音さん» イルマくんの作品は今回が初めてですね! (2022年6月11日 17時) (レス) id: cfaad42937 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えんさん | 作成日時:2022年6月8日 22時