68.怒気 ページ23
「それで、なんでこうなるんだ…!!」
長屋を出た途端、待ち受けていたのは美しい朝日でも晴れやかな空でもなく、どんよりとした気味の悪い天人たちの姿。
殺気立っていて、今すぐに私に跳びかかってきそうなそいつらを押し退けて今現在なんとか逃げ続けている
天「待て、このクソアマ!!!」
天「撃ち殺せェ!!」
ヒュンとすり抜けていく弾丸を背に、私はまた天人と鬼ごっこをしていた
鬼ごっこなんて生ぬるい表現では言い表せない血なまぐさいくて生死を賭けた追いかけっこである
「っぐぁ…!!」
必死に駆けていたものの、使い物にならなかった膝を庇いながらでは限界があるというもので。
撃たれた私の足に赤黒い血のシミがじわじわと広がっていく
立っていることもままならず、私はその場に倒れ込む
その隙に天人達が私の周りを囲んでしまった
天「ようやく追いついた…手間かけさせやがって、よほど殺されてェみてェだな」
「…どうせ殺すんだろ」
天「茨姫を討ち取ったとありゃ、俺たちの株も上がるってもんだからな。ただ…」
その前に楽しませてもらうのもありだな、と汚らしい笑みを浮かべて私の髪を掴む天人
天「おい、連れ帰るぞ、その女引き摺ってこい。」
天「はっ」
…これだから、女は嫌なんだ
女だからと蔑まれるのも、気味の悪い女扱いも、全部気持ちが悪い…!!
「……そんな…より……」
天「あ??」
そんなことされるより、死んだ方がマシだ!!
…と叫ぼうとしたその時
まわりにザシュッという音が響き渡る
その音に気がついて上を見ると、先程まで私の頭を掴んでいた天人の手が、血飛沫を出しながら大きく宙を舞っていた
天「うぁぁぁ…!!」
天「き、貴様、何奴だ…!!」
腕を斬られ、その後にもう一度ザシュと音がした後に目の前の天人が力なく倒れる
気を失いそうだった私だったが、こんな状況のせいで目をぱちくりさせることしか出来なかった
天人たちは、怯えと怒りの混じったような顔つきをしている
桂「Aから、手を離して貰おうか」
怒気を含んだ聞き覚えのあるその声と共に、私の背後から、キラリと光る刀が突き出ていた
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えんさん(プロフ) - ミカさん» ミカさんまたまたコメントありがとうございます!!そう言っていただけると本当に嬉しい限りです!!^^ はい!!頑張りますね!! (2019年10月19日 2時) (レス) id: cfaad42937 (このIDを非表示/違反報告)
ミカ(プロフ) - 続編ありがとうございます!最初から読ませてもらっていますが、もう、めっちゃ好きですw更新無理せず頑張ってください!! (2019年10月17日 17時) (レス) id: ee1104400e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えんさん | 作成日時:2019年10月15日 23時