言ってる意味が分からねェ2【土方十四郎】

51.振り下ろされた刀 ページ6

銀時side
ーーーーー


「銀時くん、こっちであってる？」


銀「……ああ」





………何故

何故、こんなことになった



ーーー

『ええ？出ていく？もう？』


銀『いつまでも世話になるワケにはいかねェ。それに、仲間の事が心配だからな、世話んなったな』


『じゃあ、私も行くよ！』


銀『…は？？』


ーーー



おかしいよね？俺足折れてるとはいえ杖1本ありゃ余裕で歩いて帰れるんだけど

なんでおぶられてんの？
つーかなんでコイツ女なのに俺の事おぶれるの？
重くねーの？





銀「あのさ、俺、なんでこうなってるのか教えて欲しい」


「え？そりゃ、足折れてる人歩かせる訳ないでしょ」


銀「いい歳した男を背負うのもおかしいだろ」


「いい歳って、銀時くん私より年下だよね？」


銀「いや知らねーけど、つかそういう問題じゃねえよ！」




やめた、こいつのペースに飲まれそうだ
周りの目が恥ずかしい、ってのもあったんだが…まあこんな時間に外歩いてるやつなんざいねぇか




「……」


銀「？」




ふと、こいつの歩みが止まった
つんのめってしまいそうな止まり方だったので、俺は慌てて体勢を立て直す





銀「どうしたんだよ」


「……なにか来る」


銀「は？なんも見えねえけど」


「感じないのこの殺気！！」




ソイツがそう言った瞬間、俺は空を舞った
…空を、舞った

つまり、投げ飛ばされた





銀「うおっ」




ドサッ、と足が折れているせいで受身も取れずに落ちる




銀「な、何すんだ…って」




文句を言ってやろうと顔を上げると
そこには振り下ろされた刀を両手で受け止めている女の姿があった

52.持ってんじゃん→←50.命の恩人

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す