言ってる意味が分かりません！【土方十四郎】

8.何かついてます？ ページ10

退「はーい、なにか御用ですか？」



扉をドンドンと叩いてしばらく待っていると、空いた扉の向こうからヒョコリと可愛らしい顔の男性が出てきた、少し不思議そうな顔をしている
あんな大声出してればそりゃ不審がられても仕方ない、と自分でも納得出来てしまった





「入隊希望です」


退「そうですか、ってえ？今なんて？」




1度飲み込みかけた言葉を理解できないようにもう一度訊ねてくる目の前の男性
所謂ノリツッコミというやつだろうか
まあこう来るとは思っていた





「だから、入隊希望です」


退「ええええ！？いや、ここ女人禁制ですよ！？ご存知ないんですか！？」


「知ってますよ、知った上で来ました」


退「なんで！？あなた女性ですよね！？って……あれ？」





かなり驚いて体を仰け反らせたその人は、ふとなにかに気づいたようにこちらを見つめてきた
てかこの人なんでミントンのラケット持ってんの
仕事はどうしたんだ






「…私の顔に何かついてます？」


退「あ、いや！すみません！なんか…副長に似ているな、と…」





そういえば、先ほどの隊士達も私を見て「副長！？」と言っていたような、しかも慌てて逃げる始末
一体その副長ってのがどれだけ鬼なのだろうか、そうじゃなきゃあそこまで慌てないだろう




「それ、さっきも言われました。」


退「はぁ…あ、俺じゃこれは解決できなさそうなので、今局長達呼んできますね、あそこで座って待っててください」





客間に通され、座らされる私
局長達…ということはここのトップか





「どうやったら入隊認めてもらえるかな…まあ認めて貰えなかったらやめるからいいけど…」




少しの期待と、少しの疲れを持ちながら私は客間で局長とやらを待つのだった

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