18.決めた ページ20
隊「なぁ、今のって…」
隊「副長があんなに取り乱すの珍しいよな」
隊「つーか、よく見て見たらあの人、副長にそっくりじゃないか?」
十四郎が会議室から大層不機嫌な様子で去っていった後
他の隊士さん達は不穏な空気を察したのか、ひそひそと話し始めている
所謂最悪の空気というやつだ
「…あぁ……」
そうだよ
分かっていたじゃないか
最初から。
あの時、私だって嫌われるのを覚悟で……
嫌われても、それでもいいからって…
「…っ」
それでも、たった1人の弟にああ言われてしまうのはやっぱり、こんなに、辛いんだな…
留まることの出来ない涙が頬に一筋流れていくのを感じた
近「…お前ら、今日はもう休んでくれ!すまなかったな、明日また話す」
私が泣いていることに勘づいたのか、近藤さんは隊士達を会議室から外に出させた
必然的に総悟と近藤さんと私だけの空間になる
「…ゴメンなさい、こんなことになって」
近「お前が謝ることじゃないさ。気にするな」
沖「そうでさァ、悪いのは全部土方コノヤローですから」
「近藤さん…総悟…」
…ここで、泣いてたら女じゃないな
こんなに私のことを支えてくれる2人がいるじゃないか、何をメソメソする理由がある
「…ありがとう、でも総悟…十四郎は悪くないからね」
グスン、と鼻をすすりながら総悟に言うと、俺にとってはヤローは常日頃から罪人みたいなもんでさァ、ととんでもない言葉が返ってきた
でも、それも総悟の優しさからくる言葉なんだろうな、と漠然と思う
…決めた
目の前で私を心配してくれる近藤さん達に、私は涙を拭って俗に言う決意表明をする
「もしかしたら、十四郎と、仲違いしたままになってしまうかもしれない…けど、仕事はキッチリやらせて頂きます。もちろん、もう泣いたりもしませんから」
これから、よろしくお願いします。と改めて2人に礼をする
私は、ここで変わる。変わってやる。
そう決意して、満足そうな顔を浮かべた2人の顔を見ながら私は先程案内された自分の部屋へと戻るのであった
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えんさん(プロフ) - ミカさん» ミカさんありがとうございます!!嬉しいです!^^* 頑張ります!! (2019年9月29日 17時) (レス) id: cfaad42937 (このIDを非表示/違反報告)
ミカ(プロフ) - おもしろいですね!過去回想篇の続きが楽しみです!更新無理せず頑張ってください^^ (2019年9月29日 11時) (レス) id: ee1104400e (このIDを非表示/違反報告)
えんさん(プロフ) - 雷斗 さん» 雷斗さん…よくお分かりになりましたね…!!ありがとうございます!!頑張りますね!^^* (2019年9月23日 23時) (レス) id: cfaad42937 (このIDを非表示/違反報告)
雷斗 - 土方のツンデレがこれから入ってきそうですね笑笑すごい面白いです!これからも頑張ってください! (2019年9月23日 23時) (レス) id: ecb0b24c21 (このIDを非表示/違反報告)
えんさん(プロフ) - 彼岸花さん» わああ!!彼岸花さんありがとうございます!!これからも頑張りますね!! (2019年9月23日 19時) (レス) id: cfaad42937 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えんさん | 作成日時:2019年9月18日 2時